配合飼料供給価格 1t当たり2700円値下げ 10-12月期 JA全農2023年9月21日
JA全農は9月21日、2023(令和5)年10~12月期の配合飼料供給価格を7~9月期に対して全国全畜種総平均で1t当たり2700円値下げすると発表した。4期連続で値下げとなる。
全農の配合飼料供給価格は昨年の7-9月期に過去最高となる1t当たり1万1400円値上げしたが、今回の値下げで計7700円値下げした。ただ、昨年の4-6月期に比べ、まだ3000円以上の高いことになる。
全農によるとトウモロコシのシカゴ定期は、米国産地で生育に適した気候になったことや、中国向け輸出成約が低調だったことから7月には1ブッシェル(25.4kg)4.9ドル前後となった。その後、高温乾燥懸念から一時は同5.3ドルまで上昇したものの、7月下旬以降は受粉に適した天候が続いたことから相場は軟調な展開となり、現在は同4.8ドル前後で推移している。
大豆粕のシカゴ定期は、米国農務省の6月30日発表で新穀の作付面積が予想を大きく下回ったことや米国での乾燥懸念などから1t当たり450ドルから同470ドル台まで上昇した。その後、生育に適した天候となり、現在は同440ドル前後で推移している。
国内大豆粕価格は、主要輸入相手国である中国の大豆粕価格が中国国内の堅調な需要で上昇していることに加え、円安の影響などで値上がりが見込まれるという。
海上運賃は5月は1t50ドル台で推移していたが、8月に入り原油価格が堅調に推移していることに加え、パナマ運河で水位が低下し、それにともなう滞船日数の増加で船腹需給が引き締まり、現在は同55ドルを超える水準で推移している。今後は北米産新穀の輸出が本格化することから、海上運賃は堅調に推移することが見込まれている。
為替は現在、1ドル148円前後で推移。日米金利差は引き続き円安の要因となるものの、米国で金利上昇による景気悪化の懸念もあることから、一進一退の相場展開が見込まれるという。
円安や国内大豆粕価格の値上げはあるものの、トウモロコシ相場が下落している要因が大きく、今回の値下げとなった。
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