乳牛のBCSスコア 簡易かつ高精度な判定手法を開発 農研機構2024年1月24日
農研機構は、乳牛(ホルスタイン種の後方から撮影した2次元画像を用いて、栄養管理を行う上で重要な指標であるボディコンディションスコア(BCS)を、簡易かつ高精度に判定する手法を開発した。同成果により、これまで専門家が目視と触診で判定していたBCSを、スマートフォンなどの携帯端末で撮影した画像から高精度に判定することで、効率的で適切な栄養管理と繁殖成績の向上につながる。
図:BCS判定のための観察部位
乳牛が痩せているか、太っているかを知ることは栄養管理の上でとても重要なポイント。痩せ過ぎ、太り過ぎは疾病のリスクを増大させ、繁殖にも悪影響を与えることが知られている。特に、乾乳期や周産期には体型を過剰に変化させないよう、細かな観察と管理が必要となる。
ボディコンディションスコア(BCS)は、乳牛の皮下脂肪の蓄積程度を目視や触診によってスコア化した栄養管理を行う上で重要な指標だが、従来の方法では乳牛の複数部位を目視と触診によって判定する必要があるため、正確な判定には正しい知識と豊富な経験が必要。近年では、国内の乳牛飼養戸数は減少傾向にある一方、1戸当たりの飼養頭数が100頭を超える生産者も多く、乳牛1頭1頭を細かく観察する余裕がなくなっている。
これまでに、3Dカメラを使用した海外製のBCS自動判定装置が市販化されているが、日本で主流の繋ぎ飼い牛舎での導入が難しいことから、繋ぎ飼い牛舎でもBCSを簡易かつ高精度に判定できる技術開発が求められていた。
そこで農研機構は、農業機械技術クラスター事業にてコンソーシアムを形成し、乳牛(ホルスタイン種)の後方から撮影した2次元画像を基に腰まわりの部位にある腰角の形状を数値化することで、BCSを判定する手法を開発。この手法は知識、経験年数、環境に左右されず、スマートフォンなどの携帯端末等で撮影した画像からでもBCSを簡易かつ高精度に判定できる。同成果は、BCS判定アプリケーションの開発や、無人BCS判定装置への応用により、効率的で適切な栄養管理及び繁殖成績の向上につながり、長命連産性の向上が期待される。
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