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牛の給餌量と出荷時期の最適化へ 畜産DXの技術検証実施 トヨタテクニカルディベロップメントとソフトバンクが共同2024年2月2日

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トヨタテクニカルディベロップメントとソフトバンクは、畜産DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する共同開発契約を締結し、牛の給餌量と出荷時期の最適化を図る技術検証を実施。同検証は、愛媛県デジタル実装加速化プロジェクト「トライアングルエヒメ」および農林水産省令和5年度「フードテックビジネス実証事業」の採択されている。

技術実証の概要

両社は、畜産肥育現場の生産者に調査したところ、「給餌は人手作業で、摂食量を定量的に把握できていない」「成長に合わせた餌の与え方は給餌者の経験による部分が多く、標準化できていない」「牛の成育状態をメジャーや体重計で測ることは困難で、頻繁に計測できていない」という現状が明らかになった。

こうした点から、現状の給餌方法では無駄が発生している可能性があり、出荷タイミングの判断が定量的ではないという課題が判明。牛の給餌量と出荷時期の最適化を図る本技術検証を実施し、生産者の課題解決を目指すことになった。

プロジェクト全体像

同技術検証では、カメラや環境センサ(温度、湿度、照度)により、肥育牛の摂食の様子や牛の全体像などのデータを取得。AI(人工知能)の活用による牛の個体識別、摂食状況把握、体重推定により、牛の成長の"見える化"を図り、牛の畜産農家の生産性向上につながる給餌量と出荷時期の最適化を目指している。現在、畜産業を展開する愛媛県西予市の株式会社ゆうぼくと宮崎県高原町の江田畜産の2拠点で技術検証を実施している。

また、これまで測定や把握が困難だった牛の成長に関するデータの取集・分析をAIやセンシングなどの技術で可能にし、より多くの畜産現場で簡単かつ手軽に利用できるソリューションを提供することで、今後、食料安全保障と環境負荷問題解決への貢献を目指す。

◎各社の役割
ゆうぼく:実験環境の提供、データ解析結果に基づく肥育改善およびシステム改善の助言(愛媛県デジタル実装加速化プロジェクト「トライアングルエヒメ」の実装)

江田畜産:実験環境の提供、データ解析結果に基づく肥育改善およびシステム改善の助言(農林水産省「令和5年度新事業創出・食品産業課題解決調査・実証等事業のうちフードテックビジネス実証事業」の実装)

ソフトバンク:CG教師データを活用したAI/機械学習による画像解析から個体識別と体重および摂食量の推定ロジックを作成

トヨタテクニカルディベロップメント:計測環境構築(カメラ、環境センサ、クラウド)およびフィールドデータ取集とスクレイピング(抽出、加工)、検証結果に基づいた畜産DXサービスの開発

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