東京農業大学稲花小学校の給食で「A2ミルク」提供開始 日本A2ミルク協会2024年2月16日
(一社)日本A2ミルク協会は、東京農業大学稲花小学校(東京都世田谷区)の学校給食に「日本A2協会牛乳」の提供を3月4日から開始する。
農大稲花小の給食として採用された「日本A2協会牛乳」
「A2ミルク」は、乳糖不耐症状が緩和されることからおなかに優しい牛乳といわれる。牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする要因とされているのが、タンパク質「ベータカゼイン」で、このタンパク質を持つ牛の遺伝子は、A1型とA2型の2つのタイプがあり、A1型の遺伝子が消化不良を起こすとされる。A2ミルクは、この乳中の「ベータカゼイン」がA2型のみであることが特徴となる。
農大稲花小の給食として採用された「日本A2協会牛乳」は、日本A2ミルク協会が制定した認証制度における品質管理基準を満たした安心安全な協会オリジナルのA2ミルクで、3月上旬に商品化が予定されている。同校が方針に掲げる食育を意識した給食では、東京農大と関連のある企業や生産者の食材を使うとともに、多様な食文化を取り入れることで栄養バランスのとれた豊かな食事を提供することを指針としていることから、今回の採用となった。
日本A2ミルク協会は、信頼のおけるA2ミルクの商品供給を目指して品質管理基準の構築に向けた体制づくりを進め、2023年末には、東京農業大学と重井医学研究所によって、日本初となるA2ミルクの検査キットが共同開発された。このキットを活用し日本A2ミルク協会が中心となってA2ミルクの検査体制およびA2認証基準が確立。その結果、日本で制度化されていなかったA2ミルクの認証制度が1月に整備され、2月に試験運用を開始。3月上旬から正式運用の実現と日本A2協会牛乳の発売を予定している。
A2ミルクを学校給食に取り入れる取り組みについて、農大稲花小の夏秋啓子校長は「日本における持続可能な酪農経営への貢献が期待されるA2ミルクを、今後定期的に給食に取り入れることにより、食生活に欠かせない準栄養食品である牛乳の栄養価を改めて見直し、酪農業界を活性化する仕組みについての知識を深めることで、より身近な問題として捉え、自ら考え行動する力を育むことにつながっていくことを期待しています」とコメント。また、日本A2ミルク協会の藤井雄一郎代表理事は「認証制度基準を満たした協会オリジナル商品となる日本A2協会牛乳のご提供先の第一弾として、農大稲花小の食育に貢献させていただくこととなり大変光栄に感じている。これを機に、より多くの方にA2ミルクをご賞味いただく機会となれば」と話している。
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