胚移植の活用で乳牛の妊娠をより確実に 乳牛繁殖の効率化へ貢献 北大、農研機構など2024年7月24日
北海道大学大学院農学研究院の川原学准教授らの研究グループは、農研機構北海道農業研究センターの山崎武志上級研究員、北海道酪農検定検査協会および日本ホルスタイン登録協会北海道支局と共同で、乳牛の繁殖で行われる胚移植後の受胎率と人工授精後の受胎率を比較。胚移植では、人工授精と異なり泌乳量増加及び分娩後日数による受胎率低下の影響が軽減されることを明らかにした。
図1:乳牛の妊娠のために実施される繁殖技術
AI:精液を注入する人工授精、ET:初期胚を移植する胚移植
同研究グループは、胚移植(ET)による乳牛の受胎率に影響を及ぼす非遺伝的な要因(環境要因)を明らかにするため、未経産牛及び経産牛(初産牛と2産牛)の人工授精(AI)受胎率とET受胎率に影響を及ぼす環境要因を比較分析した。その結果、一般に乳生産の増加や分娩後の母体への負担といった受胎率を低下させる環境要因からの影響がETでは軽減されることを突き止めた。
同研究では、北海道内のホルスタイン種雌牛についてAI(n=1,870,143頭)およびET(n=29,922頭)が行われた個体の受胎成績を用いて、泌乳最盛期の乳量及び分娩から次のAIまたはETまでの日数によって初産牛と2産牛をグループ分けし、乳量及び分娩後日数が受胎率に及ぼす影響を評価した。
その結果、AI受胎率では乳量の増加に伴って受胎率が低下していたが、ET受胎率では有意に低下を示さなかった。また、分娩後日数が60日より早いタイミングでAIを受けた経産牛の受胎率は60日以降のAIより低下したが、ET受胎率は有意には低下せず、AI受胎率とは異なる特徴を示した。
図2:未経産牛と比較した経産牛における受胎率低下度合いへの影響
AI:人工授精、ET:胚移植
以上のことから、ETによる繁殖は、高泌乳や分娩といった一般に乳牛の妊娠成功率を低下させる負の影響を回避させ、分娩後60日以内であっても安定した受胎率を示すことが明らかになった。
従来、乳牛の泌乳や分娩による受胎率への負の影響については不可避なものとして、データに裏付けられた明確な対策はなかった。同研究により、AIおよびETの受胎率に対する環境要因の違いが示され、分娩し泌乳を開始した経産牛を用いた繁殖戦略におけるETの有用性が明らかになった。
同研究成果は7月3日公開の『JournalofDairyScience』誌(米国酪農科学会誌)のオンライン版に先行公開された。
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