持続可能な酪農業へ 北海道大学、ファームノートと「子牛の健康に関する研究」開始 明治グループ2024年9月3日
明治ホールディングス、北海道大学とファームノートデイリープラットフォーム(ファームノートDP)は、持続可能な酪農業の実現に向け、生乳生産の基盤となる子牛の健康に関する研究を開始した。
子牛からの試料採取の様子
乳牛は生まれてから哺乳期(約2か月)、育成期(約12か月)、妊娠期(約10か月)を経て、子牛を産み、乳を作るようになる。
子牛から成牛へと成長する最初の2年間はその後の生乳生産に向けた初期投資期間にあたるため、適切な管理のもとで健全に育成することが重要。特に哺乳期の子牛は免疫システムが発達途上にあるため、成牛よりも病気になりやすく、飼育管理により一層の注意が必要とされる。
また、子牛が病気がちの場合、治療のための労力や費用の増加、発育の遅れに加え、成牛となってからの生産性も低下するリスクが高くなる。いかに子牛を健康に育てていくかは生乳生産の経済性に直結するため、酪農経営上重要なポイントとなっている。
そこで、明治HDの研究開発機関であるウェルネスサイエンスラボは、家畜栄養や牛の消化管内細菌叢の専門家である北海道大学大学院農学研究院の小池聡教授、自ら牧場を運営するファームノートDP、および明治グループで飼料販売を行っている明治飼糧株式会社と連携し、子牛の健康に関する調査研究に着手した。
研究では、動物の健康に深く関与する消化管細菌叢に着目し、子牛から成牛へと成長する過程で消化管細菌叢がどのように変化するのかを長期間に渡って調査。この調査を通して、子牛の健康状態の把握や病気の予防、治療に役立てられるような知見を得ることを目指す。
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