配合飼料供給価格 1トン当たり4850円値下げ JA全農2024年9月25日
JA全農は9月20日、10~12月期の配合飼料供給価格を7~9月期に対して全国全畜種総平均で1t当たり約4850円値下げすると発表した。
配合飼料の値下げは2期ぶり。
トウモロコシのシカゴ相場は6月上旬には1ブッシェル(25.4kg)4.5ドル前後で推移していたが、米国農務省発表で米国産トウモロコシの作付面積が事前予想を上回ったことや、産地でトウモロコシの生育に適した天候になったことなどから下落し、現在は同4.1ドル前後で推移している。
一方、トウモロコシ価格に加算される内陸産地からの集荷コストは、相場下落を受け農家の販売が低調となっているため上昇しているという。
全農は今後は米国産の豊作が期待されるものの、南米産地では乾燥による作付け遅延が懸念されており、相場は底堅く推移する見込んでいる。
大豆粕のシカゴ相場は6月には1トン400ドル前後で推移していたが、米国の産地で大豆の生育に適した天候となったことから同330ドル台まで下落した。ただ、その後、産地の乾燥が懸念され現在は同350ドル台前半となっている。国内の大豆粕価格はシカゴ相場の下落と円高の影響で値下がりが見込まれている。
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は6月は1トン60ドル前後で推移していたが、8月には航海日数の長い南米産穀物の輸送需要が減少したことから船腹需要が緩和し、現在は同50ドル台前半となっている。今後は北米産新穀の輸出が本格化するため、海上運賃は底堅く推移すると見込まれている。
通航が制限されているパナマ運河は依然として事前予約が必要だが、1日当たりの通航可能隻数はほぼ平常時の水準に改善しているという。
為替相場は、7月上旬には1ドル160円台前半まで円安が進んだが、7月11日発表の米国の消費者物価指数が市場予想を下回ったことや、7月末に日銀が金利引き上げを決めたことなどから日米金利差が縮小する見通しとなったために円高となり、現在は同143円前後で推移している。
こうした円高とシカゴ相場の下落によってトウモロコシや大豆粕の価格が値下がりとなることから、前期比で値下げの価格改定となった。
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