「総称山形牛」と他県産牛を食べ比べ MUFAの認知度向上へ 山形肉牛協会が「いい肉の日」に無料試食会2024年12月16日
山形肉牛協会(事務局=JA全農山形)は11月29日「いい肉の日」に合わせ、山形市の旧県民会館跡地で「総称山形牛」と他県産牛の食べ比べができる無料試食会を初めて開催した。
試食会は、牛肉のおいしさの目安のひとつである一価不飽和脂肪酸(MUFA)割合を数値で示し、MUFAの認知度向上と「おいしさの見える化」を体験してもらうために企画した。食べ比べができる試食コーナーに加え、MUFA割合についての解説パネルを展示した理解醸成ブースも設け、「総称山形牛」の販売も行った。昼食時で天候にも恵まれ、300食用意した試食はほぼなくなった。
オレイン酸を含むMUFA割合は、高いほど低い温度で溶けるため、口溶けの良さを数値化して示すことができる。職場の同僚と訪れた女性は「MUFAを初めて知った。おいしさが数値化されていることで海外でもPRしやすいと思う」と話したという。
JA全農山形畜産部によると、全国で出荷される黒毛和種のうちA5ランクは全体の6割を超え、その中で差別化を図るためには購買者と消費者へのMUFA割合数値の浸透が重要だと見ている。山形県では1996年からデータ収集や分析を行っている。
山形県農業総合研究センター畜産研究所の阿部正博所長は「これまで勉強会などを開き、生産者にはMUFAについて丁寧に周知してきたが、購買者や消費者の認知度はあまり高くなかった」と話し、「総称山形牛」は「脂肪の質が良く甘味成分が多い。MUFA割合数値を知ってもらうことで他県産牛とのおいしさの違いをより伝えやすくなる」と期待を寄せた。
山形肉牛協会が今年9月に開いた第32回山形県内産牛枝肉共進会でも、MUFA割合が最も高い枝肉に特別賞を設け、会場には出品枝肉のMUFA割合を掲示し、購買者への浸透を図っている。同協会は今後もMUFA割合の認知度向上に向けた企画を検討している。
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