経営基盤の早急な強化策求める-第68回JA全国青年大会 大会宣言と特別決議2022年2月24日
全国の盟友1557名がオンラインで参加した第68回JA全国青年大会では大会宣言と特別決議を提案した。特別決議は「持続可能な農業を実現させるための特別決議」で、国のみどり戦略をふまえて持続可能な農業の実現をめざすものの「経営基盤が磐石であって初めて達成されるものであり、環境配慮という側面だけが先行して達成されるものではない」と強調し、厳しい経営を強化する支援策の確立が必要だと決議した。
【大会宣言】
令和3年度「ベースアップの学習から形へ」を合言葉にJA全青協は組織基盤の強化を目指し、5万2536人の盟友とともに、農業、農村の明るく輝く未来をめざし活動してきた。
本日、第68回JA全国青年大会を開催し、誇り高き青年の情熱と組織活動の魅力を全国の盟友と共有していくことと確認した。
われわれの農業を取り巻く環境は慢性的な担い手労働力不足に加え、長引くコロナ禍により農畜産物の需給バランスは一層崩れ、生産物価格の低迷につながっている。さらには肥料、農薬、農業機械などの多くの生産資材が高騰し経営を圧迫している。また近年多発する異常気象や自然災害により先行きが見通せないなか、災害と復旧の繰り返しが続いている。そして全国の農業者、盟友数は減少が続き、われわれの組織基盤を改めて見直す必要がある。
上記のような多くの課題と急激な情勢変化のなか、令和3年度は第29回JA全国大会が開催され、持続可能な農業・地域共生の未来づくりを決議し、次の10年に向かって挑戦するめざす姿を提起した。われわれはこれから持続可能な日本の農業、農村を築いていく活動体として全国盟友の英知をいかんなく発揮し、日本の農業の主軸として活動していく。
そのためポリシーブックを礎に日々の学習の成果を形にし、組織活動の活性化をわれわれは力強く進めていく。そして魅力的で持続可能なものとして農業、農村を次世代に継承し、盟友の灯火を、先人たちからの成果をこれからも永遠につないでいくことを強く決意するものである。
われわれが育むこれからの日本農業、農村の形のために「盟友よ大志を抱け~今より攻勢! 農業の未来へ」、さあ、出発だ。以上、宣言する。
【特別決議】
持続可能な農業を実現させるための特別決議
農業を取り巻く環境は新型コロナウイルスや国際情勢の受け、資材、燃料費が高騰し農作物価格も低迷する等、厳しさを増している。
また、農業者の高齢化は歯止めがかからず、担い手や労働力不足も続いている。そのなかで国は「みどりの食料戦略システム」を打ち出し、持続可能な農業の実現を掲げた。
また、地域農業を将来に渡り、誰がどのように継承していくかを計画、実質化するために「人・農地プラン」の法整備化を進めている。
他方でJAグループにおいては昨年、第29回JA全国大会で新たな柱として「次世代総点検運動」が決議され、多様な農業者に焦点を当て持続可能な地域農業振興に積極的に取り組むこと確認した。
われわれ青年農業者はこれらを受けて、持続可能な農業の実現のために全国盟友の英知と行動力を結集し邁進する覚悟である。
しかし、持続可能な農業の実現は地域農業を支える農業経営体の経営基盤が磐石であって初めて達成されるものであり、環境配慮という側面だけが先行して達成されるものではない。
よって自然環境にした営農体系等の推進とともに、全国各地で苦しい経営環境にさらされている農業経営体の経営基盤を早急に強化する施策の実行を求める。以上、決議する。
大会宣言と特別決議に反対の場合は、3月3日までに事務局まで連絡する。1557名の過半数を超えない場合は宣言が採択される。
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