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「つながろう」から「まもろう」へ新たな挑戦を JA全国女性大会に向けて 女性協・洞口ひろみ会長に聞く(1)2023年1月24日

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JA全国女性組織協議会は1月24日から東京都内で第68回JA全国女性大会を開いている。大会ではJA女性組織3カ年計画「JA女性 想いをひとつに かなえよう」の取り組み初年度として、その成果と課題を共有する。大会を機に洞口ひろみ会長に思いを聞いた。

JA全国女性組織協議会 洞口ひろみ会長JA全国女性組織協議会 洞口ひろみ会長

――2022年は長引く新型コロナ感染、ロシアによるウクライナ侵攻、それにともなう肥料、飼料などの高騰による農業生産への打撃、さらにエネルギー、食料への不安がかつてなく高まったと思います。1年を振り返り、どんな思いをお持ちになったか改めて聞かせてください。

私も農業者ですから農業のことが一番心配でした。というのも、ここ10年ほど男女とも新規就農者がずいぶん増えてきたのに、これで農業をやめようと思わないかという心配でした。一生懸命に野菜を作ってもコロナ禍で思うように販売できなかったことに加え、ここに来て生産資材が高騰しましたから、実際にもうやめるという声も聞こえてきた1年でした。
肥料、飼料、種も含めてみな高騰しています。しかし、それが上がったからといって野菜が高くなるわけでありません。1把で20円、30円上げるべきだと思いますが、そうはなっておらず矛盾を感じます。苦しいなかでも何とかみな諦めずに農業を続けてもらいたいと思っています。

テーマの「つながろう」 ウェブやSNSで一定の成果

――JA女性部の活動はどんな取り組みをしてきましたか。

コロナ禍は4年目に入りました。そのなかでJA女性部は各地で小さな活動をしていますが、低迷している状況です。こうした状況になるとは誰も想定していなかったわけですが、今が変わるときではないか、私は活動は思うようにできなくても考え方はしっかりしておかなければならないと思っています。
JA全国女性協の3カ年計画「JA女性 想いをひとつに かなえよう」では初年度となる今年度のテーマは「つながろう」でした。これについては、コロナ禍やウクライナ侵攻によるさまざまな影響があってもウェブやSNSを使ってつながっていこうということを目標にし、何とか取り組めたのではないかと思っています。

「まもろう」へ新たなチャレンジを

2年目のテーマは「まもろう」です。
昨年、JA全国女性協は創立70年を迎えました。その歴史は先輩たちが培ってきたもので、いろいろな活動があります。その活動を消さないで守っていくことが大事で、守りながらも私たちが工夫して今の時代に合うように色づけをして新たなチャレンジをしていこうと考えています。
私たちの暮らしと食と農の環境はかつてとは大きく変わりました。仲間とつながり先輩たちが取り組んできたことを初心に戻って守り、想いをひとつにかなえようということを今回の女性大会では掲げます。

各都道府県でさまざまな活動があると思いますが、やはり食と農をテーマに、たとえば「食」を無駄にしない活動があると思います。直売所に出荷して売れ残ったものや、出荷できない規格外品を加工品にして捨てることなく使っていくという活動です。まさに今、ロシアのウクライナ侵攻で食料に対して不安が高まっているときに、こうした活動をするべきだと思っています。
肥料の価格も上がっているわけですから、作った農産物を無駄にしないで地域の方々に喜んでもらえるような商品づくりを考えたいですね。

食農教育の観点から地域のみそ造りも

「まもろう」ということのなかには伝統食の継承もあります。今、米余りが続いており、対策として麦、大豆への転換を進めようとしていますが、どこに販売するのかという問題があると思います。そこで考えたいのは地域でのみそ造りです。コロナの感染拡大前は各地域で子どもたちにみそ造りを学ばせる活動も行っていましたが、これに改めて取り組むことも食農教育の面からも必要で父母のみなさんと連携して取り組んでいきたいと思います。
SDGsのなかに貧困をなくす、飢餓をなくすという目標があり、各地で子ども食堂にも取り組んでいます。そこでも食事だけ提供するのではなく、地元で作られた大豆を使いどうみそが造られているのかといったことも伝えたいですね。

「つながろう」から「まもろう」へ新たな挑戦を JA全国女性大会に向けて 女性協・洞口ひろみ会長に聞く(2)に続く

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