【第2回JA女性職員活躍サミット】全国の10JA結集 まず職場環境整備を2025年1月28日
JAぎふな全国のど10JAは1月20日、第2回JA女性活躍サミットを岐阜市のJAぎふで開いた。女性職員の活躍推進に向けた課題と取り組みが議論された。サミットに参加しグループディスカッションのファシリテーターを務めたJA全中教育部教育企画課長の中川峰郎氏に寄稿してもらった。
第2回JA女性職員活躍サミット参加者の皆さん。全国10JAから組合長と女性職員が参加した
第1回は7JAの参加を得て東京のJAビルにて5月7日の開催で、早くも半年後の会合となった。今回の参加JAは開催JAのJAぎふのほか、茨城県のJA常陸、神奈川県JAセレサ川崎、JAはだの、JA松本ハイランド、岐阜県JA飛騨、三重県JAみえきた、滋賀県JAグリーン近江、JA東びわこ、愛媛県JAおちいまばりの10JA。
サミット前日1月19日は、女子バレーボールV.LEAGUE WOMEN(全国2部リーグに相当)所属のJAぎふリオレーナの試合をOKBぎふ清流アリーナで観戦した。リオレーナは1979年に当時の農協の部活動として発足し、現在は岐阜県にとどまらず全国各地出身の選手によりチームが構成されています。選手たちはJA職員として全員フルタイム勤務のあと夕刻に練習し、北海道や九州など遠隔地の遠征もある土曜日と日曜日のリーグ戦に臨み、リーグ戦の翌日は特別休暇というサイクルを送っているとのこと。実際にJAホームページのリオレーナの選手紹介のページには、ポジションや出身地や出身校だけではなく、JAの所属部署やJA職員としての制服姿の写真まで掲載されている。選手として引退した後は、そのままJA職員として勤務し、現在は管理職として活躍している人もいる。JAぎふがチーム運営をすることは、選手のセカンドキャリアも後押しすることでもあり、非常に興味深い例だ。この日は341人の観客からの大声援を受け、試合も3セット先取のストレート勝ちだった。
さて、サミットでは、開催地のJAぎふの岩佐哲司組合長があいさつ。岩佐組合長は「女性活躍というのは、みんながそれぞれの形で活躍することで、これができるのがJAです。むかしは女性職員に対して『〇〇ちゃん、お茶出して』というのを改め、いまは『女性だから頑張れ』と言われています。女性職員はトップランナーとして戸惑いながらも活躍しています」と応援した。
続けてJA鹿児島きもつきの前組合長の下小野田寛さんの講演が行われた。ご自身の幼少時に重い病気で母に苦労をかけたこと、上京して勤め人をした後、母の病気をきっかけに郷里にもどり、祖母名義の組合員資格を受け継いだのも、「だれも農業を継がない」という祖母の嘆きに応えたこと、さらに男尊女卑が強い中で祖母が「女性は外で働くものだ」と言い実践していたことなど、女性の親族とのかかわりを話した。
下小野田さんは、女性が巡り合う場の重要性、女性の社会的ポジションを上げるのが大切であるとし、生産性を向上しないと給料も上げられないと役職員の意識向上も訴えた。
女性職員が安心して働くためのディスカッションが行われた
その後、参加者が車座になって、「女性職員が安心して働くためには」を議論。各JAの役員クラスのグループで挙げられた課題として、「育児期間は単なる休職ではなく、キャリアととらえるべきではないか」「管理職になりたがらない。なったとしても次課長級はよいが支店長級はなりたがらない」「営農指導員として長続きしない。その一方、行政の改良普及員は女性が近年多い」「パワハラ、セクハラ、カスハラの対応」などが挙げられた。
対応としては、「心理的安全性の確保のため、しっかり傾聴すること」「女性職員でチームを作って組合員講座を運営すること」「男女関係なくJA経営マスターコースへの派遣で中核人材として計画的に育成」などの意見が出た。中でも、女性職員の制服廃止について、当初、制服でないと金銭的負担や服を選ぶことそのものの負担が大きいと、一部の女性職員の反発を受けたが、1年間の試行期間で反発をしていた職員も理解し定着できたという話は興味を引いた。
最後に、JAはだのの宮永均組合長は閉会あいさつで、「女性活躍促進法が施行されている中でも、まったく法で求められていることができていないのがJAの現状ではないか。女性職員が安心して働くために、期待をこめてJAでも一歩ずつ進めてほしい」とし、今後の女性活躍の課題として、離職した職員のジョブリターン制度の確立、JA転居人材活用制度(注:配偶者の転勤や出産、介護等でやむを得ず退職した職員いる場合、現所属のJAと転居先のJAの人事部署同士で相談して転籍する仕組み)の普及・実践、企業型保育所の開設、異動の前の面接や適切な人事考課などを挙げられた。
今後は県域やJAの内部での「女性活躍サミット」ができるようになることが期待される。
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