積極的なパブリシティでJAセレサ川崎が大賞受賞 JA広報大賞2013年2月15日
JA全中はJA広報活動の取り組みの中から優れた事例を表彰する「平成24年度JA広報大賞」の表彰式を2月14日都内で開いた。
26回目を迎えた今回は「総合の部」で大賞に輝いた神奈川県のJAセレサ川崎をはじめ、4部門で6JAが受賞した。
萬歳章会長は「第26回JA全国大会決議を受け、今回から大会決議の実践項目を反映し審査した。トップの広報に関する考え方やJAの経営戦略における位置づけなどを重点に盛り込んだ」と述べ、受賞JAについて「トップ層が広報活動の重要性を十分に理解し、戦略的に広報展開している」と評価した。
また「JAグループの震災復興への取り組みやTPPへの考え方について多くの方に理解と支援をいただくためにもこれまでにも増した努力が求められる」として「JAグループあげて真剣に広報に取り組んでいくことが不可欠。受賞JAは広報の先進事例として他のJAを牽引していくことを期待している」とあいさつした。
大賞を受賞したJAセレサ川崎の活動について、審査委員長を務めた日本広報学会副会長の上野征洋氏は、広報担当者だけでなく各部門にわたって情報交換を密にしている点や積極的なプレスリリースとパブリシティの発信で年間140本も記事化されているという1JAの活動としては「極めてまれ」であること、准組合員向けの広報誌や直売所を活用した地域住民への発信などの総合力が評価されたと講評した。
柴原裕組合長は「職員が日々の事業の中から真摯にニュースソースを見つけ出し、組合員と一体となって地域に発信する農産物や町の行事をピックアップしている。今後も精進していきたい」と喜びを語った。
(写真)
萬歳会長から表彰を受ける柴原組合長(右)
◆メディアとのコミュニケーションを大切に
表彰式に先立ち、JAセレサ川崎の久保田泰平専務が広報活動の取り組みを報告した。
広報担当者は4人。発行する広報誌は正組合員向け「セレサ」のほか、准組合員向け、新聞折り込みによるコミュニティ紙、ネット配信の職場内広報誌がある。
広報体制の特徴は組合長を委員長とする「広報委員会」を年1回開き、基本方針や計画を策定している点。そこで決まった基本方針をもとに、各課長やファーマーズマーケットの店長などで構成する「編集委員会」が編集方法などを審議している。
また、正組合員や地域住民など50人の「広報モニター」の意見を取り入れJAの広報と事業の充実に努めている。
なかでもとくに力を入れているのが新聞社とメディアへのパブリシティ活動だ。
市内にある全国紙、地元紙の各支局にJAや農業関連情報のプレスリリースを積極的に発信、平成23年度の記事掲載本数は140本に上る。また、年1回、報道各社の支局長を対象に農業現場の視察会とJA役員との意見交換会を開いている。
こうした取り組みによってメディアから問い合わせを受けることも多いといい「記者の取材には必ず広報担当者が付いて説明している。1市1JAということや農業が少ない土地柄ということもあって農業や食農教育といった話題に向こうから飛びついてきてくれる」と久保田専務は話した。
◇
全受賞JAは次の通り。
【総合の部】
◎大賞
▽JAセレサ川崎(神奈川)
◎準大賞
▽JA秋田ふるさと(秋田)
▽JA遠州中央(静岡)
【組合員向け広報誌の部】
▽JA阿新(岡山)
【地域密着型広報活動の部】
▽JAあいち中央(愛知)
【ホームページの部】
▽JAひがしみの(岐阜)
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