危機下での協同組合の強さ再評価2013年7月29日
第91回国際協同組合デー記念中央集会
JJC(日本協同組合連絡協議会)、IYC記念全国協議会は7月26日、東京・大手町の日経カンファレンスルームで第91回国際協同組合デー記念中央集会「震災復興にむけての協同組合」を開催。260人が参加した。
国際協同組合デー(7月6日)は、世界中のさまざまな協同組合組織が、協同組合運動の発展とさらなる前進を誓い合う日だ。
今年のテーマは「危機にこそ強い協同組合」。世界的に見て、協同組合以外の事業体が世界的な経済困難に対応しきれていないなか、協同組合組織だけは、特に金融の面で安定を保っている。ICA(国際協同組合同盟)は「投資家所有の事業モデルが経済、社会、環境面で危機に悩まされているなか、協同組合モデルは強靭さを有している」とのメッセージを発信している。萬歳章・JJC委員長(JA全中会長)は、「危機に直面しても強い協同組合の実例を紹介しようと、『震災復興にむけての協同組合』というテーマを選んだ。世界的に経済ルールの画一化が進められる中、協同組合セクターとして相互扶助に基づいた社会づくりをめざしたい」とあいさつを述べた。
基調講演では、小山良太・福島大准教授が福島第一原発事故からの復興に取り組む県内の協同組合の活動を報告。世界的にも類を見ない米の全袋検査、提携していた企業から一方的に契約解除された人たちの損害賠償請求など、すべて請け負ったのはJAや漁協だったとして、「全国的に経営の効率化や、販売手数料への敬遠などを理由に生産者が協同組合から離れる方向に行きがちだったが、改めて全国組織のありがたみが見直された」と、協同組合の活動や系統組織の存在を評価し、「今後は、農協と生協の協同組合間共同で、農地汚染マップの作成と、それをもとにしたあたらしい流通・認証の仕組みづくりなどに取り組んでほしい」と期待した。
(写真)
講演する小山良太准教授
(関連記事)
・【提言・震災復興と協同組合】福島第一原発事故・県民と協同組合の苦闘続く 小山良太・福島大学経済経営学類准教授、うつくしまふくしま未来支援センター・産業復興支援部門長(2013.07.25)
・協同組合10年計画を発表 ICA(2013.06.28)
重要な記事
最新の記事
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日
-
厚木・世田谷・北海道オホーツクの3キャンパスで収穫祭を開催 東京農大2024年11月22日
-
大気中の窒素を植物に有効利用 バイオスティミュラント「エヌキャッチ」新発売 ファイトクローム2024年11月22日
-
融雪剤・沿岸地域の潮風に高い洗浄効果「MUFB温水洗浄機」網走バスに導入 丸山製作所2024年11月22日
-
農薬散布を効率化 最新ドローンなど無料実演セミナー 九州3会場で開催 セキド2024年11月22日
-
能登半島地震緊急支援募金で中間報告 生産者や支援者が現状を紹介 パルシステム連合会2024年11月22日