ベトナムの農協訪問 青年農業者研修2013年12月6日
JAグループの青年農業者研修報告(2)
JA全青協とJA全中が東南アジアで行っている「青年農業者のリーダー育成・交流研修」の研修団は12月3日、ベトナムの農協を訪ね農業・農協事情を学んだ。
ベトナムには今、1万9000余りの協同組合が設立されており、そのうち9900が農協協同組合だという(2012年末)。
同国では協同組合法が1996年に制定され、その後、協同組合の発展のために大きな改正が3回行われた。2012年の改正は政府の指導による運営から市場経済を運営の原則とするように改め、設立組合員数規程(最低7名)や最高意思決定機関としての総会のもとに理事会や監査委員会を置くなどの組織規程も盛り込まれた。
研修団が訪問したのはハノイの南東85kmほどのホアビン省ドンタム村。バスで2時間ほどかかった。
同村は人口2000人あまり。米のほか野菜、トウモロコシ、キャッサバ、サツマイモなどを生産しており、JICA(国際協力事業団)が日本の農協をモデルに農民組織機能強化プロジェクトで2007年から10年まで支援をしてきた村だ。
その農協は「ドンタム1農協」。組合には村人のうち1200名が加入している。おもな事業は政府主導の合作社時代から引き継いだ灌漑事業のほか、生産資材供給、種子(苗)供給と農産物販売事業など。販売事業は最近の取り組みでこれからの強化が課題のようだった。
研修団には前組合長で村の人民委員会委員長のミン氏と現組合長のべー氏が説明した。ベトナムでも農業をやろうという若者が減ってきているが、この村では農協の事業によってむしろ増えているという。組合長らは日本のプロジェクトによって技術向上などを実現し発展してきたと話し「今後もぜひご支援を」とあいさつした。
天笠淳家JA全青協理事は研修への協力を感謝するとともに「これからもお互いに協同組合を発展させ、地域づくり、国づくりをしていきましょう」などとあいさつした。
(写真)
上:ドンタム1農協と同村の農業について説明するべー現組合長
下:JAグループの青年農業者研修団に向けてあいさつするドンタム1農協のミン前組合長
(写真)
左:ドンタム村の集落視察。写真はキャッサバ。調味料の原料としても使われる。収穫が始まるのが12月。ドンタム農協職員の説明を聞く研修団員
右:ハノイ市から南に車で2時間ほどのドンタム村の「ドンタム1農業協同組合」の建物
(関連記事)
・海外研修スタート 青年農業者のリーダー育成(2013.12.03)
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