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「学習活動の強化を」JA研究賞の石田氏2014年1月7日

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 平成25年度のJA研究賞の授賞式が昨年12月20日に東京・大手町のJAビルで行われ、受賞者の石田正昭・三重大学招へい教授に萬歳章JA全中から表彰状などが贈られた。

表彰状を持つ石田教授(右)と萬歳会長 受賞著書は『農協は地域に何ができるか』(農山漁村文化協会、2012年)。
 石田氏はこの著書で「地域社会の発展なくして協同組合の発展はなく、協同組合の発展なくして地域社会の発展はない」との観点から「営農」、「地域くらし」、「JA運営」の3つの課題について、各地JAの実践事例にもとに現代のJA運動のあり方を検証した。 とくに強調されているのが第26回JA全国大会決議にも盛り込まれた「支店を拠点としたJAくらしの活動の実践」の重要性だ。授賞式にともなって開かれた記者会見で石田氏は、この活動を展開するJAの課題として▽基礎組織である農家組合(農業集落)への積極的な関与による地域社会の再活性化、▽プロ農業者だけでなくどんな形であれ農業に従事する者の維持・確保を図り、そこから真のリーダーを作り出す仕組みづくり、▽役員力の向上→職員力の向上→組合員力の向上という好循環を生み出す学習活動の強化、の3つが重要になると指摘した。
 なかでも3点目の学習活動とは、役員・職員・組合員間で理念や情報を共有することを指し、これによって組合員参加によるJA運営が実現をめざすべきだという。裏返していえば、現実のJA役職員と組合員との関係は「組合員・利用者の顧客視化が進行している」と石田氏は指摘、「たとえば顧客満足度などという言葉もJA事業で使われるようになっている」と警鐘を鳴らす。
 こうした観点から実践事例が紹介されている著書について「単なる知識を詰め込む本でもなく、JA役職員と組合員が取り組むべき実践の書。すぐれた先進事例にならって、よいと思われるところは積極的に取り入れるようにしてほしいという思いで執筆した」と語った。

(写真)
表彰状を持つ石田教授(右)と萬歳会長


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