「フェアな競争関係」が農協を強くする2014年3月17日
産業競争力会議で新浪氏が提言
政府の産業競争力会議農業分科会が今後、農業分野で議論する項目が示された。3月14日の第5回の同分科会で民間議員の指摘事項としてまとめられた。
◆企業参入しやすい体制づくり求める
2月14日の第4回会合では「農業の成長産業化に向けた諸論点」を議論した。
議事要旨によると、会合のなかで新浪剛史主査(ローソン代表取締役)は「この産業競争力会議ではイコールフッティング並びに企業の参入について規制改革会議と歩調を合わせて検討していきたいと考えている」と話した。
企業参入については「単協ベースで競争力をつけることが将来的には日本の農業の発展にとって一番重要なこと。競争はイノベーションを生む」などと指摘したうえで、「農業法人と単協がフェアに競争できる環境になっているかどうか。イコールフッティングになる環境をつくることが最終的には農協が強くなることにつながる」と述べた。また、「農業は地域経済の発展に大変重要。その観点からも企業の参入については農水省に『参入しやすい、歓迎だ』という体制づくりを再度お願いしたい」などと指摘した。
◆農協と企業「原点違う」江藤副大臣
指摘に対して江藤拓農林水産副大臣は「農協にも設立の趣旨がある。農協の原点は何かといえば協同組合であり、農協自身もその原点に戻らなければならない。農協があるから地域が守られるという役割を十分に果たしている農協もある。これからいろいろと規制緩和していくなかで段々と(企業との)その垣根は狭まっていくと思う。ただ、原点は違うということはこの機会にご理解いただきたい」などと答えた。
これに対して新浪主査は「社会公共性VSビジネスではなく、ビジネスも社会公共性あってのビジネス。私たちビジネスも協同組合の発想と同じような発想を持たないとその地域に蹴られてしまう。コミュニティから蹴られたビジネスは成り立たない。企業に対するご理解もいただきたい」と述べた。
そのほか「生産調整に関して現場を知らない人がいろいろ言うなと言われる。産業競争力会議も規制改革会議も現場の声を知らないと言われる」と指摘して、アンケート調査を実施することを提案し、農水省にも協力を求めた。
◇
今後の検討課題として指摘された事項は以下の通り。
【輸出】
▽輸出1兆円へのロードマップの明確化と進捗管理の方策の検討
▽HACCPの認定促進策、食品添加物基準、残留農薬の国際的な整合化
▽世界に通用するGAPの取扱促進
▽フランスの例も参考にしたブランディングの方策
▽生産品目ごとオールジャパンでの輸出、クールジャパンの活用策
▽輸出トラブルへの即応体制の整備
▽輸出特区をつくること▽保税的発想の輸出促進
【6次産業化】
▽6次産業10兆円目標達成のための積み上げを示すべき
▽A-FIVEの検証・見直しを行うべき。
【酪農・畜産対策】
▽国産飼料の活用、ブランド化、企業参入の促進
▽飼料用米の活用方策
【資材流通コスト】
▽資材・流通面のコスト削減の現状評価をすべき
▽農協の資材供給の課題(共販・委託販売を含む)への対応
【農地中間管理機構】
▽昨年議論した事項の反映状況のフォローアップ
▽農業委員会との関係整理
【米政策】
▽生産調整の見直しの着実な実行
▽収入保険の検討
▽現場の声の把握
【規制改革会議との連携】
▽企業参入に優しい体制づくり
▽農業法人と農協のフェアな競争の促進策
▽国が主導する長期的研究開発(豚、多収米)の促進策
▽具体的成功事例の形成を
(関連記事)
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