JAの総合戦略 若手職員が発表 全中の人材育成研修2015年2月26日
JA全中は2月24、25日に東京都内で「第6回JA戦略型中核人材育成研修全国研究発表会」を開いた。この研修はJAのおもに30代職員を対象に総合事業体としてのJA経営戦略を学ぶもので、当日は全国から32名がそれぞれの地域特性をふまえた新たなJA事業展開をプレゼンテーションした。審査の結果、4名が優秀賞に選ばれた。
JA全中教育部の藤井晶啓部長はあいさつで参加者に「相互に交流して相乗効果を発揮してほしい」と述べた。
また、今回の農協改革について「中央会が力を弱めればJAは自由になる、という市場原理こそすべてという考え。そこに農業者の所得をどう上げるか、地域を活性化するかという思いはない」と批判したうえで「われわれの強みは総合事業、地域に根ざした農業協同組合。どう総合力を発揮するかが課題になる。自分たちのJAらしい総合力の具体化を」、「農協攻撃は続く。そのとき組合員から地域住民から地域にはJAが必要だ、と思ってもらえるつながりを作っていれば地域に根ざした協同組合として存続できると確信している」などと強調した。
この研修は平成21年度にスタート。将来のJAを担うコア人材の育成のため県中央会のもとで経営戦略を研修する。現在、標準プログラムを導入しているのが33県。この日集まったのは県下JAを代表した若手職員。7分間、パワーポイントを使ったプレゼンテーションを行った。
優秀賞に選ばれたのは4人。JA東京みなみ(東京都)の山本和也さんは「地域組合員主義によるJA改革」で組合員とその家族、准組合員を地域組合員として捉え生活事業を中心にJA全体でバックアップする事業方式への転換を提案した。 JA北魚沼(新潟県)の古田島裕太さんは同JA特産品の切り花の販売力強化のため「市場駐在型販売員の設置」によるマーケティング活動を提案した。
JA福光(富山県)の湯浅秀和さんは「放課後児童クラブ運営による次世代層へのアプローチ」と題して、共働き家庭の小学生を放課後や夏休み期間に預かる地域貢献事業を提唱した。
JA鹿児島きもつき(鹿児島県)の末吉雄一さんは全職員がJAの理念やめざすべき方向などを共有するための「灯台手帳」の作成を提案した。
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