日本農業の強化が重要-JA全中の奥野会長2017年1月13日
JA全中の奥野長衛会長は1月12日に今年初めての定例会見に臨み、米国のトランプ新政権への対応やJAグループの自己改革などに対する考えを述べた。
米国のトランプ次期大統領について奥野会長は、選挙期間中が保護貿易を強調していたことなどを指摘し「今までの政治家とは違い、ビジネスマンとしての政策を出してくるのではないか。(通商問題も)相当にきつい条件を突きつけながら交渉してくるのではないか」と述べた。二国間交渉となった場合の対応は「TPPが国会で批准されるとき、安倍総理は再交渉はしないと言明した」と指摘したうえで、「二国間交渉になったとしてもTPPで守り抜いたことについてはがんばっていただきたい」とTPP合意以上の交渉結果は認められないとの認識を示した。
また、TPP関連対策も決まったことから「日本農業を強化していく新しい責任がある」、「日本農業が独り立ちしていけるよう、前に進んでいくことが大事だ」などと話した。
貿易交渉については日本とEUのEPA交渉の首席交渉官会合が今月始まる予定もある。これについて大西茂志常務はTPP交渉で重要品目を守るとした国会決議や日・EU交渉に関する与党の決議を踏まえることが重要と強調するとともに「情報開示を」と政府に求めた。また、EUの農業団体とも交流し「お互いのセンシティビティについて理解している」と農業団体どうしの連携も重視した対応をしていくとした。
JAグループの自己改革について奥野会長は「自分で自分をきっちり管理しながら変わっていくことは大変だが、できる限りスピードアップしていく」との考えを示した。
比嘉政浩専務は農業者の所得増大や、農業生産の拡大、地域活性化という27回全国大会決議で掲げた目標や地域ごとの特性を活かした戦略づくりなど「基本的な枠組みは変える必要がない」としながらも「1000万人の組合員のみなさんを巻き込んだかといえばそうではない。そこは反省点」と指摘し、今後の改革は組合員とともに実践していくことが重要だと強調した。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(125) -改正食料・農業・農村基本法(11)-2025年1月18日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (42) 【防除学習帖】第281回2025年1月18日
-
農薬の正しい使い方(15)【今さら聞けない営農情報】第281回2025年1月18日
-
イタリアはラーメンブーム【イタリア通信】2025年1月18日
-
「一揆は対立ではなく連携へののろし」 この機逃せば農村消える 山形県の農家・菅野芳秀さん2025年1月17日
-
鳥インフルエンザ続発 愛知で国内30例目、千葉で31例目2025年1月17日
-
米の作況指数 「農水省発表マイナス5が新潟の実感」 新潟大・伊藤助教が指摘2025年1月17日
-
鳥インフル 米デラウェア州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月17日
-
令和6年度スマート農業アクセラレーションサミット開催 JA全農2025年1月17日
-
(418)日本初のグローバル化の功罪【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月17日
-
【JAトップ提言2025】有機農業で次代に活路 JA常陸組合長 秋山豊氏2025年1月17日
-
【JAトップ提言2025】環境と農業の両立に的 JA秋田中央会会長 小松忠彦氏2025年1月17日
-
生産者にZ‐GIS活用講習会 JA全農2025年1月17日
-
JA広報大賞 JAふくしま未来に決定 JA全中2025年1月17日
-
農業界特化就活フェア「あぐりナビ就活FES.」東京、大阪で開催 アグリメディア2025年1月17日
-
「2024年度 GAPシンポジウム」開催 日本生産者GAP協会2025年1月17日
-
適用拡大情報 殺虫剤「ベリマークSC」 FMC2025年1月17日
-
適用拡大情報 殺虫剤「ベネビアOD」 FMC2025年1月17日
-
日本生協連「くらしと生協」包丁研ぎの魅力を伝えるアニメ動画を公開2025年1月17日
-
東大阪農業PR大使・シャンプーハットてつじ密着取材「ピカッと東大阪」で公開2025年1月17日