農ガールズの婿探しイベント開催2017年3月21日
4HクラブとJA全農
全国農業青年クラブ連絡協議会(4Hクラブ)とJA全農は3月18日、女性農業者向け婚活イベント「恋の桜最前線2017~さくら咲け! 農girlsの婿探し!~」を共催した。参加した男性には婿入りしてでもパートナーと農業を一生の仕事にしたいという若いサラリーマンも多く、若い人々の農業への価値観の変化も感じられた。
4Hクラブは農業に夢を抱き、日本の農業を背負っていく20代、30代の農業青年を中心に1万人以上のメンバーが加盟し活動を展開している。こうした農業青年のパートナー問題は農家の嫁不足として取り上げられ、男性農業者向けの婚活イベントは各地で開催されている。
しかし、男性農業者に限らず女性農業者も結婚に向けた出会いを求めているのが実情でありながらも、女性農業者向けの婚活イベントはほとんど行われていなかった。
JA全農では、担い手に出向くTACの活動のなかで、現場から農業後継者支援について婚活などへの要望もあることや、4Hクラブとの連携を進めるなかで「女性農業者向けの出会い場づくりを」という具体的な希望があったことから取り組みを検討してきた。
そこで昨年度、試行的にイベントを実施したところ4組のカップルが成立、関係者からは継続を求める声が出るなど好評だったため2回目の実施となった。
今回は女性、関東近県在住で婿探しを考えている女性農業者を対象に募集。男性は農業に興味があり婿入りを含めて検討できる人や、農業を行っているが女性農業者側で将来を検討できる人などを対象に全国から募集した。
定員はそれぞれ10名。当日は女性10名、男性8名が参加した。女性農業者は栃木、群馬、長野など。経営は米麦や野菜、果樹、養蜂など。男性は当日、佐賀から上京した人もいたという。
会場は前回と同じ東京・大手町のJAビルにあるJA全農直営店「ラ・カンパーニュ」でフリートークやゲーム、女性農業者が生産した農畜産物を使ったメニューも楽しみ、参加者の意向を投票した結果、2組のカップルが誕生した。
そのうちの1組、長野県の女性農業者、Sさん(26)は父経営の果樹農家に3年前に就農した。リンゴ、モモ、市田柿などを栽培している。男性は品川区在住の飲食店経営のKさん(39)。秋田県出身で農業高校で教員経験も長く、農業のおもしろさを知ったことから「自分が農業ができるものなら」と思っていたという。
Kさんは「長野県は果物がおいしく関東にも関西にも出荷できる恵まれた土地。農業を経営としてもっとプラスアルファを考えてみたい」などと話し、Sさんは「農業は一人ではできません。考え方がしっかりしている方だなと思いました」と話していた。
事務局によると女性農業者を対象にした婚活イベントは少ないため、農業後継者支援と位置づけて引き続き実施することを検討していくという。
(写真)会場は東京・大手町のJAビル地下のJA全農直営店「ラ・カンパーニュ」
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