人事2024 左バナー 
JA全農人事情報
左カラム_病害虫情報2021
新聞購読申込 230901
左カラム_コラム_正義派の農政論_pc
左カラム_コラム_米マーケット情報_pc
左カラム_コラム_地方の眼力_pc
左カラム_コラム_食料・農業問題 本質と裏側
左カラム_コラム_昔の農村・今の世の中_pc
左カラム_コラム_花づくり_pc
左カラム_コラム_グローバルとローカル_pc
左カラム_コラム_TPPから見える風景_pc
左カラム_コラム_ムラの角から_pc
FMCベリマークSC:(SP)ヘッダー
FMCセンターPC:ベネビア®OD
JA全中中央SP

事業承継支援は農協の総合力発揮そのもの2017年5月26日

一覧へ

JA全農が「事業承継研修会」開催

 JA全農耕種総合対策部TAC推進課は、5月24、25日の両日、都内で「事業承継研修会」を開催。JAや県域の担い手支援担当者約40名が参加した。

◆栽培技術や販売ノウハウを次世代に

事業承継イメージ 農業経営の大規模化がいわれているが、現在の日本の農業を支えている98%は家族経営だ。その家族経営を担っている1947年~49年生まれの団塊世代が、これから70歳代となり「世代交代」を考える時期にきている。
 またこの「世代交代=事業承継」は家族経営だけではなく、農業法人や集落営農組織を含めて多くの農業経営体で避けては通れない喫緊の課題だ。
 そしてJAでも正組合員の4割が70歳以上というデータがあり、この世代の出資金や事業利用が次世代に承継されないと、JA経営はもとより地域農業の振興にも深刻な影響をあたえることになる。
 「事業承継」はこのように、今後の地域農業、さらに日本農業を考えるうえで重要な課題だ。
 JAグループはこれまで、遺産相続など農地や機械など有形資産(所有)については相談窓口を設置するなどの取組みを行ってきているが、生産・栽培技術等(労働)や販売、経営ノウハウ等(経営)の無形資産の承継については、ほとんど取り組んでこなかった。
 しかし、担い手農家や農業法人などを訪問するTACの活動が進展するなかで、事業承継問題に農協組織として取り組んでいくことの重要性が指摘されるようになった。

◆事業計画に取り入れる農協も

研修会初日 そこでJA全農では、NPO法人「農家のこせがれネットワーク」の協力、さらに全国農協青年組織協議会(全青協)、全国農業青年クラブ連絡協議会(4Hクラブ)へのヒヤリングを実施するなどして、今年2月に「事業承継ブック~親子の話し合いのきっかけに~」を作成し、TACを中心にJAグループがこの問題に取り組むことを提案。「承継ブック」による研修会がすでに25回以上開催され、TACに加えて担い手金融リーダーやLAなども含めて延べ2000人が参加。いくつかの県域や農協では29年度の事業計画に取入れられ事業承継を支援する部署を立ち上げている。
 今回の研修会は、この間に明らかになってきた課題や今後の取組み方向などを検討し、共通の認識を持つことを目的に開催された。また、JA全青協は今年度の「ポリシーブック」で「後継者・新規就農者対策」の解決策として「事業承継ブックを活用し、全国でモデル地域を策定して全国的に展開する」としている。

◆最初のきっかけをTACがつくる

グループに分かれて話し合う参加者 研修会初日の24日は、「事業承継の取組みの必要性」について、JA全農耕種総合対策部TAC推進課が改めて解説。その後「後継者世代からみた事業承継」について自身も家族経営の後継者である金子健斗4Hクラブ理事(新潟県)が、また「経営者世代から見た事業承継」について、鍋太郎(有)ドリームファーム代表取締役会長(富山県)が講義した。
 会場からの事業承継で一番難しいのは、との質問に、金子氏は「5段階の取組みステップのうち、一番最初の親子で話し合う際の作成ルールを共有し協力しながら進める土台をつくる」ことで、その土台づくりのきっかけを、地域農業とその経営を理解しているTACが担うことで「最終ステップまで比較的スムースにいく」と答えた。
 2日目は、JA広島中央会の原田敦司広島県JA営農支援センター担い手支援課長と、JA鹿児島県中央会の桐原章担い手・法人サポートセンター長から、県域における取組みが報告がされた。
 広島中央会原田課長は今後の取り組み方としてJAでは、TACの業務として事業承継の相談対応を位置づけること。JAと県域で、信連・共済連・中央会の相続支援(資産管理)と全農・中央会の事業承継支援の連携体制構築が重要だと話した。
 鹿児島の桐原センター長は、県内でこの問題に取り組むJAに「共同取組同意書」を提出してもらい、その確認事項について各農協ごとに目標設定をしてもらいそれに基づいて実践結果を評価している。さらに、3地域にセンターの「現場事務所」を設置し、県域とJAから人員を出し、支援活動に取組んでいることなども報告された。

◆地域農業の視点から取り組むことが大事

 また、事業承継の初期の段階から農協が取り組む意味について、弁護士や専門家は「法律などに基づいてまとめるが、農協は地域農業をどうするかという視点から、個別農家の承継を考える」からだと、地域農業のあり方のなかでこの問題を位置づけることの重要性を強調した。
 この研修会を通じて、参加者全員が共通認識として確認できたことを一言でいえば、桐原センター長が最後に語った「事業承継支援は農協の総合力の発揮そのものであり、これができなければ総合力の発揮はできない」という言葉だといえる。
(写真)事業承継イメージ、研修会初日、グループに分かれて話し合う参加者

(参考記事)
JA全農 「事業承継ブック―親子間の話し合いのきっかけに―」発行 (17.02.05)

重要な記事

241025・東芝ライテック:右上長方形SP

最新の記事

DiSC:SP

みどり戦略

Z-GIS 右正方形2 SP 230630

注目のテーマ

注目のテーマ

JA共済連:SP

JA人事

JAバンク:SP

注目のタグ

topへ戻る