中家徹JA全中会長が就任記者会見2017年8月10日
JA全中は8月10日に臨時総会を開き中家徹新会長ら新役員を正式に選任した。中家会長は同日午後3時から就任記者会見に臨んだ。
(写真)中家徹・JA全中会長(中央)、須藤正敏・JA全中副会長(右)、金原壽秀・JA全中副会長(左)
中家会長は、九州をはじめとする集中豪雨や台風よる被害にお見舞いの言葉を会見の冒頭で述べたうえで所信を話し、取り組み重点事項として3点を挙げた。
1点めはJA自己改革の完遂
「われわれにとって最大の課題。何としても成し遂げたい。JAは多様化しているので各JAでやるべきことを優先順位をつけて取り組んでほしい」と強調し、自己改革を仕上げることによって「組合員、地域住民からJAはなくてはならない、必要な組織であるという評価を得なければならない。それによって結集力を高め新たな協同組合になる。そのチャンス」と述べた。
また、JAに対しては「役職員が、うちのJAはこう改革する、ということを理解して組合員と接することが第一だと思う」と指摘。農水省の自己改革をめぐるアンケート調査で認定農業者とJAとの認識に差があることを挙げて「やってることをきちんと理解してもらう広報活動や密度の濃い話し合いが必要ではないかと思う」と述べた。
(写真)就任記者会見を行う中家徹JA全中新会長
2点目は総合事業の維持
地域をどう活性化するかもJAの役割で買い物難民対策として「過疎地域を車が走り回って供給している」などJAの事業などを挙げ「地域のライフラインを守り、地方創生の一翼を担うことができる」と話した。
3点目が新たな全中の機能発揮
代表機能、総合調整機能、経営相談機能などを発揮して「まさになくてはならない全中にしていかなければならない」と話し「われわれのこの3年間の取り組みが浮沈を決する。粉骨砕身、全力で取り組む」と決意を述べた。
そのほか、政府・与党との関係については「農業・農村を元気にすることがわれわれの最大の目的。それによって国民に安全・安心な食料を供給することについては考えは同じではないか。違うということがあれば話し合いをすることが大事」と話したほか、信用事業の代理店化は「総合事業が理想のかたち」であり、准組合員事業利用規制についても「准組合員は農業の応援団。規制すれば農業振興もできなくなる」として規制に反対する考えも示した。
また、「全国の役職員が一致団結して取り組めば明るい展望が開ける」と呼びかけた。
中家会長は昭和24年12月生まれ。67歳。平成24年から和歌山県農協中央会会長。
なお、総会後の理事会で専務理事には比嘉政浩氏が再任された。
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