JA全農が木徳神糧(株)へ出資2018年4月4日
JA全農は4月3日、木徳神糧株式会社(東京・千代田区、平山惇社長)に対して出資を行うことで合意に達したと発表した。
JA全農の米穀事業は実需者に軸足を移し、精米の直接販売を主体とした事業に転換することめざし、営業開発部を中心とした直接商談の展開に加えて、実需者への安定して販路を持っている米卸業者との資本・業務提携を進めていくことにしている。
JA全農と木徳神糧(株)は、米穀の取引では重要な関係にあり、平成29年10月に業務提携契約を締結した。今回は、水田農業の持続的発展と国産米の需要拡大を実現していくことをめざし、双方の関係を一層強化するためにJA全農が株式を取得することに合意した。
4月19日に木徳神糧が保有する自社発行済株式をJA全農が取得する。取得株式数は30万株で、これは発行済み株式数853万株の3.51%にあたる。これによって同社4位の株主となる(三菱東京UFJ銀行と同率)。取得金額は2億1630万円で、1株あたり721円となっている。
両者は30年産以降の事業環境を踏まえて、業務用需要とのミスマッチ解消など、実需者との事前契約拡大やニーズに応じたJA、生産者に対する「作付提案」などに力を入れ、生産から販売までの一貫した取り組みの確立に向けて協議を進めてきた。
今後は「原料米調達」、「実需者対応」、「製造・配送」、「商品開発」などの業務分野ごとに検討体制を構築し目標達成の早期実現を図る。
木德神糧は昭和25年に設立。米穀製品専門商社として、米穀・飼料・鶏卵・食品の4つの事業を展開する。資本金は5億2950万円。昨年12月期の売上高は1054億1100万円で、そのうち米穀事業での売上高は898億6500万円。従業員数は372名。社名は創業者の木村徳兵衛に由来する。
同社は業務提携について「それぞれの長所を総合的に活用することで業態別の実需者ニーズを的確にくみとりながらJA、生産者に作付提案を積極的に推進し、多様な契約手法による生産者と実需者双方のニーズに応える体制づくりを効果的に実行できる」としており、出資によって「当社の企業価値の向上に対する全農のより積極的なコミットメントが期待できる」としている。
なお、JA全農の米穀事業取扱高は5940億円ある(平成28年度)。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(130)-改正食料・農業・農村基本法(16)-2025年2月22日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(47)【防除学習帖】第286回2025年2月22日
-
農薬の正しい使い方(20)【今さら聞けない営農情報】第286回2025年2月22日
-
全76レシピ『JA全農さんと考えた 地味弁』宝島社から25日発売2025年2月21日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付)2025年2月21日
-
農林中金 新理事長に北林氏 4月1日新体制2025年2月21日
-
大分いちご果実品評会・即売会開催 大分県いちご販売強化対策協議会2025年2月21日
-
大分県内の大型量販店で「甘太くんロードショー」開催 JAおおいた2025年2月21日
-
JAいわて平泉産「いちごフェア」を開催 みのるダイニング2025年2月21日
-
JA新いわて産「寒じめほうれんそう」予約受付中 JAタウン「いわて純情セレクト」2025年2月21日
-
「あきたフレッシュ大使」募集中! あきた園芸戦略対策協議会2025年2月21日
-
「eat AKITA プロジェクト」キックオフイベントを開催 JA全農あきた2025年2月21日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付、6月26日付)2025年2月21日
-
農業の構造改革に貢献できる組織に 江藤農相が農中に期待2025年2月21日
-
米の過去最高値 目詰まりの証左 米自体は間違いなくある 江藤農相2025年2月21日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】有明海漁業の危機~既存漁家の排除ありき2025年2月21日
-
村・町に続く中小都市そして大都市の過疎(?)化【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第329回2025年2月21日
-
(423)訪日外国人の行動とコメ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年2月21日
-
【次期酪肉近論議】畜産部会、飼料自給へ 課題噴出戸数減で経営安定対策も不十分2025年2月21日
-
「消えた米21万トン」どこに フリマへの出品も物議 備蓄米放出で米価は2025年2月21日