自己改革「不断に進める」-集中推進期間終了で中家会長談話2019年5月31日
JA全中の中家徹会長は6月1日、農協改革集中推進期間の終了に関する談話を発表した。「自己改革に終わりはない」と強調している。
政府による農協改革は2014年6月、当時の規制改革会議の意見、与党の取りまとめを受けて、JAグループの自己改革を前提としながらも、中央会制度の新たな制度への移行などを盛り込んだ「農林水産業・地域の活力創造プラン」として決定した。そこで2019年5月までの5年間を「農協改革集中推進期間」とし、JAグループに対して重大な危機感をもって自己改革を実行することを求めた。
これに対しJAグループは同年11月、農業者の所得増大、農業生産の拡大、地域の活性化を基本目標とする「JAグループ自己改革」を発表、その後、2015年の第27回JA全国大会でこれら基本目標の実現をめざす「創造的自己改革への挑戦」を決議し、改革に取り組んできた。
談話で中家会長は「現在、全国のJA・連合会等において、組合員との徹底した話し合いを経て、事業モデルの転換をはじめ、創意工夫ある自己改革の取り組みが日々実践されており、JAの販売品販売高の伸長など多くの実績・成果が積み上がってきている」と強調している。実際、JAグループの販売品取扱高は2014年の4兆3300億円から2018年には4兆6900億円と108.4%伸びた。
しかし、中家会長は「組合員から取り組みについて多くの要望・意見をいただいていること、人口減少など厳しい情勢に対応した事業・経営基盤の確立など課題は残されている」と指摘し「自己改革に終わりはない」と強調、今後とも、JAグループは自主自律の組織として組合員・地域とともに持続可能な農業と豊かで暮らしやすい地域社会実現に向けて「自己改革を不断に進める」と決意を表明した。
JAグループは3月の第28回大会で「創造的自己改革の実践」を決議し現在その実践に取り組むとともに、組合員との徹底した話し合いを進める対話運動で自己改革の成果と今後の取り組み方針を「見える化」して伝える運動と、准組合員も対象にした全組合員調査を進めている。
2016年4月に施行された改正農協法では准組合員の事業利用の規制のあり方について法施行5年後、すなわち2021年3月までの間に改革実施状況についての調査を行い検討を加えて結論を得るとしている。
准組合員に利用規制については4月24日にJA全中が開いた政策確立大会で自民党の二階俊博幹事長は「全組合員への調査をしていると聞いている。最終的には組合員の声・判断で決めればよいことは、当然のこと」と発言するなど、対話運動と全組合員調査への取り組みの重要性が明確になっている。
重要な記事
最新の記事
-
花業界の年末商戦は松市(まついち)からスタート【花づくりの現場から 宇田明】第48回2024年11月28日
-
ボトル小型化でGHG排出量3割削減 ゼロボードとの協業でCFP算定 バイエルクロップサイエンス2024年11月28日
-
リジェネラティブ農業を推進 25年に他社との共創プロジェクト バイエルクロップサイエンス2024年11月28日
-
続・どぶろくから酒、ビールへ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第318回2024年11月28日
-
【TAC部門】優秀賞 一流の経営者に俺はなる JAしまね 大國満瑠氏2024年11月28日
-
【TAC部門】全農会長賞 「京おくら」産地化へ~ゼロからのスタート JA京都中央 佐藤聖也氏2024年11月28日
-
「古川モデル」子実トウモロコシから水田輪作へ JA古川、3年間の実証実験総括 農研機構東北農業研究センターの篠遠善哉主任研究員2024年11月28日
-
鳥インフル 米ノースダコタ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月28日
-
毎週の各国との電話会議・閣僚会合の現地での反対運動【近藤康男・TPPから見える風景】2024年11月28日
-
三島伝統のたくあん漬けや大根料理を堪能「三嶋大根祭り」開催 JAふじ伊豆2024年11月28日
-
9年連続の就任 コリラックマ「とちぎのいちご大使」に任命 JA全農とちぎ2024年11月28日
-
「ちょっといい日に和牛を食べようキャンペーン」開催 JAタウン2024年11月28日
-
適用拡大情報 殺菌剤「日曹ファンタジスタ顆粒水和剤」 日本曹達2024年11月28日
-
農薬登録変更 殺菌剤「日曹ストロビーフロアブル」 日本曹達2024年11月28日
-
農業IoTの通信インフラ整備へ 自治体や土地改良区と連携 farmo2024年11月28日
-
山梨県産フルーツ活用「やまなしスイーツコンテスト2024」初開催 山梨県2024年11月28日
-
価格高騰中の長ねぎ カットされる青い部分を商品化で大ヒット Oisix2024年11月28日
-
「幻の卵屋さん」京都駅に初出店 日本たまごかけごはん研究所2024年11月28日
-
「うまいに、まっすぐ。新潟県フェア」開催 県産農林水産物の魅力を体験 新潟県2024年11月28日
-
【役員人事】朝日アグリア(12月1日付)2024年11月28日