「ロマネスコ」のブランド化で所得増大を目指す JAふくしま未来 そうま地区2019年9月5日
JAふくしま未来そうま地区は、農産物のブランド化や生産者の所得増大を目指し、福島県の相双農林事務所、南相馬市、イオンと連携し今年のクリスマスシーズンに向け「ロマネスコ」の栽培を開始した。ロマネスコはカリフラワーの一種で、「世界一美しい野菜」と呼ばれる。花蕾(からい)全体と一つ一つの花蕾が同じ形というフラクタル形態に特長がある。そうま地区での栽培は初めてとなる。
農産物のブランド化の動きは、イオンとの人事交流を行っている南相馬市から始まった。JAもイオンにインショップがあり日頃からの付き合いがあった。
イオンから、特にクリスマスの時期に需要がある「ロマネスコ」の提案があった。
そうま地区は、ブロッコリーを40haで栽培している。「ロマネスコ」はブロッコリーの作型と似ていることから、JAはそうま地区管内のブロッコリー生産者に声をかけた。
今年度は、14人の生産者が栽培に取り組む。秋冬ブロッコリーの畑の一部を1人当たり約10a、合計1.5haで試験栽培を行う。
生産したロマネスコは、ほぼ地元のイオンで販売するが、JAの直売所での販売もしたいと考えている。イオンでは、地元の店で販売し、生産が増えれば東北地区や関東の店舗で販売する予定。
(写真)ロマネスコ『グリ-ンアンブレラ』(タキイ種苗提供)
JAそうま地区指導販売課の米津友市課長は「生産者の所得増大につなげたい」と力を入れている。米津課長は、米のマーケティングに取り組み、相馬ではコシヒカリではなく「天のつぶ」のブランド化を成功させたことがある。
8月23日に、そうま地区本部で開いた栽培指導会には、新規栽培者のうち9人が出席した。県の相双農林事務所農業振興普及部の担当者が、定植や病害虫防除など栽培方法について説明。「良質な花蕾(からい)の収穫には初期生育の管理が重要」であることや、栽培方法はブロッコリーと同じだが、「農薬はカリフラワーのものを使う」ことなどを学んだ。
そうま地区本部で8月23日に開催した栽培指導会の様子。
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