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直売所団地で出張販売 JAさがみ2019年10月24日

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 神奈川県のJAさがみは、綾南支店近くの団地で、10月23日から期間限定でJAさがみの直売所「グリーンセンター綾瀬」が新鮮野菜などを持って、出張販売を開始した。

JAさがみ 出張販売初めての産直朝市は大盛況。
団地の自治会は、団地内のコミュニケーションの活性化につながると期待している


 この取り組みのきっかけは、JAさがみ綾南支店に届いた利用者の「重いものを持って買い物をするのは大変だよ」と言う声だったという。
 これを聞いた支店の職員は、JAとして何かお手伝いができないかを考えたが、買い物に直接同行したり、荷物を代わりに運ぶことは難しい。そこで考え出されたのが、直売所による出張販売だ。
 JAさがみでは、5年ぐらい前からCS改善活動を行っており「必要とされるJAになるためにはどうしたらよいか」について現場の職員同士の話し合いを重ねてきている。
 こうした中で、今年の梅雨明け頃から、JAの営農経済センターと綾南支店とグリーンセンター綾瀬は、9月に開催する農業体験イベントの準備のための打ち合わせを行うなどで交流が深まっていた。
 そうした打ち合わせの際に、直売所による出張販売のアイデアを支店から出したところ、すぐにやってみようということになったという。その背景には、直売所でも、高齢の利用者がしばらく見えなくなると「あのお客さん、最近いらっしゃらないね」と従業員の話題になることがあったという。また、足腰が弱って直売所まで買い物に来られなくなった人もいて、直売所の従業員から「直売所がお客さんの住む町に出向いていけたらいいね」という声も出ていたのだという。
 普通なら、信用・共済事業に携わる支店と直売所との縦割りが障害となって簡単には実現しないことも、JAさがみの組織風土が、機敏な横の連携を生んだのだろう。
 JAさがみ総合企画室広報課の青木訓穂課長によると「職員たちは"やらされ感"をもたずに取り組んでいる」という。「現在は、台風の影響もあって直売所に荷が集まりづらいが、直売所の店長が生産者を回って出荷を依頼しており、生産者の皆さんは、団地の方への直売のために協力しようと言ってくれる」(青木課長)のだという。今朝も直売所店長が計画していなかった野菜を「団地に持って行って」と出荷する組合員がいたという。
 JAの支店・直売所・組合員の協力で始まった初めての朝市産直は、農産物を運ぶ軽ワゴン車3台、テーブルなど資材を運ぶ車と、お茶などJAの購買品を販売する車を使って運搬し販売を開始。精米、ナス、ハクサイ、カボチャ、キュウリ、レタス、ダイコン、トマト、キャベツ、ネギ、サトイモ、サツマイモ、リンゴ、ブドウと豊富な品揃えを実現し、賑わった。
 今後の展開について、JAでは、「まずやってみることが先」だという。10月から3か月取り組み、アンケートを取ったうえで、これからどうしていくかを前向きに決めるのだという。団地では、住民同士がコミュニケーションを図るきっかけになると期待している。高齢化が進む団地の活性化など今後さらに深刻化していく社会的課題にJAが取り組みを始めることの意義は大きい。
 今回の「産地直送朝市」の概要は次のとおり。
▽日程 10月23日(水)・11月19日(火)・12月4日(水)※雨天中止の場合がある。
▽時間 10時?11時30分頃
▽場所 あやせグリーンハイツ 三角広場
▽内容 地元農産物の出張即売
▽主催 JAさがみグリーンセンター綾瀬、JAさがみ綾南支店

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