4年に1度の「梅干の祭典」第8回コンクールの報告書完成 大分大山町農協2020年3月24日
4年に1度、大分県の大分大山町農協で開催される「全国梅干コンクール」は、昨年第8回コンクールを開催した。令和元年10月28日の審査会、11月10日の表彰式の様子や審査委員の感想などをまとめた詳細な報告書が3月にまとまった。
この全国梅干コンクールは、平成3年に始まってから、「梅干の祭典」として4年に1度開催されてきた。
昨年秋に開催された第8回コンクールには、過去最多の1518点が47都道府県すべてからもれなく出品された。
小泉武夫東京農大名誉教授を審査委員長とする10人の審査委員※による審査の結果、梅干の部では特別最優秀賞の森加茂子さんほか10人、加工梅の部では最優秀賞の宮田泰子さんほか4人が入賞している。
同報告書の「審査委員の先生方からの感想」に小泉武夫審査委員長が次のように記している。
「広い審査会場に入ると、私には信じられない光景が目の前に広がってきました。その驚くべき数の梅干の出展状況とスケールの大きさを見た時の感動は、生涯忘れられない一幕として私の脳裏に刻み込まれました。そしてこれを見た時、日本の梅干は食の世界遺産に登録されるべきほどのものだと思った次第です」
また、梅干の部で特別最優秀賞(大分大同青果(株)村上年夫会長特別賞)を受賞した森加茂子さんは、「平成11年、第3回最優秀賞に続き今回特別最優秀賞を頂き、自分でもおどろいてしまいました。大山に嫁いで、47年ずっと梅に携わって来ました。嫁いだ頃は、梅は実らず人工授粉をしたり、夜中梅園の周りに、火を焚き、煙を出して、霜対策をした事など、思い出します。最近では、安定した収穫がありましたが、ここ2、3年暖冬のせいか、不作の年が続いているようです。わが家ではお父さんが梅の剪定から、全管理、私が紫蘇つくり、梅漬け、娘が営業、顧客管理、販売など担当。そして嫁いだ娘たちが梅の収穫時には、加勢に来てくれます。頂いた賞は、家族皆でつくりあげた『特別最優秀賞』だと思い、感謝の思いでいっぱいです」などと喜びと感謝を綴っている。
次回の第9回全国梅干しコンクールは、2023(令和5)年に開催される。
(※)審査委員は次のとおり。(敬称略)
▽小泉武夫・東京農大名誉教授(審査委員長)
▽垣添忠生・(公財)日本対がん協会会長
▽中谷健太郎・(株)亀の井別荘相談役
▽溝口薫平・(株)玉の湯代表取締役会長
▽増田勝美・大分県厚生連別府鶴見病院看護部長
▽高木喜保・大分県産業科学技術センター食品産業担当主幹研究員
▽黒木聡子・(株)プロセスプラス代表取締役
▽山本千代子・料理研究家
▽山本智香・フードコーディネーター
▽渡辺記余子・(株)ヨシケイ浜松代表取締役会長
写真上=1次審査会場に整然と並べられた梅干と審査風景
写真下=第8回全国梅干コンクールの都道府県別出品数
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