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JA支援 着実に前進 2年度の取り組みへキックオフ会議-JA全農2020年6月8日

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JA全農は6月8日、令和2年度JA支援全国TV会議を開いた。全農は、元年度から始めた3か年計画で、中央会、農林中金と連携して、JAの経営基盤強化に向けた支援の取り組みを本格化している。会議は、これまでの進捗状況を報告。経済事業強化メニューづくりが224JAで進んでおり、支援が着実に前進していることを確認。直近の課題を踏まえた対応方向などを協議して、今年度の取り組みに向け、参加者の意志固めを行った。各県本部の本部長や担当部課長ら約200人が参加した。

JA支援全国TV会議で発言する全農の役員(東京・大手町、JAビルの全農本部で)JA支援全国TV会議で発言する全農の役員(東京・大手町、JAビルの全農本部で)

会議で全農の山﨑周二理事長は、令和元年度のJA事業は、台風や新型コロナウイルスの感染拡大で厳しい状況にあることに触れ、「自己改革の計画は、絵に描いた餅にならないよう、単位JAや組合員との合意を得て進めなければならない。JAと目線を合わせ、実態と課題を共有して経済事業の立て直しに取り組んでほしい。そのためには現状の分析が必要。それをもとに全農・JAの収支改善に努めたい」と、JA支援の必要性とその意義を強調した。

全農は、3か年計画のなかで、JAの経済事業収支の改善と組合員への対応力強化を掲げ、(1)JAごとのニーズや課題に沿った経済事業強化メニューを設定する、(2)事業の一体化・受託など、現在全農が持つマスタープランや事業戦略を活用し、最適なプランを提案・実践する、(3)JAの経営層・管理部門と一体となった課題解決に向けた仕組みを構築する、(4)経済事業強化メニュー実践による全農・JAの収支改善効果を定量化する、考えで支援の取り組みを強めている。これまで全国224JAに対し、経済事業強化メニューを提案。

また令和元年に県1JAとなったJA高知県の取り組みを紹介。同JAは、JAの経営基盤強化・営農経済事業の収支改善に向けた「改革ホワイトプラン」を作成。全農はこれを支援し、昨年の12月から全役員とのヒアリング、現場巡回、部次長・担当者などとのヒアリングをこの5月に終え最終プランをまとめた。現在、JAと全農とで、具体的なすすめ方について協議を開始している。

また同じく、1県1JAで先行しているJAしまねの取り組みも報告。同JAは経営基盤強化に向けた55の課題を洗い出し「JAしまね改革55プラン」を策定。その上で、「営農・経済事業改革基本方針」を決め、令和2年度は実行の年と位置付け、総代会で決定する。

なお全農は、令和2年度(1)県域JA取り組み事例の共有、(2)県域JAで取り組んだアプローチ手法を全県本部が活用してJAにメニュー提案をめざす、(3)県本部がこのアプローチ手法を実践するガイドブックとして〝基礎資料作成マニュアル〟を提示するなど、優良事例をモデルに全国展開する考えを示した。

こうした全農の取り組みと連携して農林中金はJAの収支分析を中心とする「見える化プログラム」の提案によるJA支援を行っている。令和元年度は8県域でヒアリングや現地の実態確認の上、JAと課題を共有してメニュー提案を行った。令和2年度は18県域での対応を予定している。

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