エシカル消費を推進 瀬戸内海の環境改善を促進する「里海米」発売 岡山パールライス2020年6月16日
JA全農グループの岡山パールライス(岡山県総社市)は6月22日、エシカル消費の推進と瀬戸内海の環境改善促進をめざし、5つの社会的意義を持つお米のブランド「晴れの国うまれ 里海米」から「コシヒカリ」「きぬむすめ」「朝日」の3品種を発売する。
「晴れの国うまれ 里海米」の左から「きぬむすめ」「コシヒカリ」「朝日」
新型コロナウイルスの影響で衛生用品の買い占めなど本来必要のない消費があった一方、「ムダを出さない」「社会全体へ及ぼす影響を考慮して行動する」など社会や環境に配慮した行動を意味する"エシカル消費"への関心が高まっている。同社は、誰もが気軽にエシカル消費に参加できる商品として、エシカルに特化したお米「晴れの国うまれ 里海米」を作った。
「晴れの国うまれ 里海米」は、里海である瀬戸内海で育ったカキの殻を使って土壌改良をした田んぼで採れるお米。岡山県では、カキの殻を有効利用する循環型環境保全事業「瀬戸内かきがらアグリ」の一環として、カキ殻を活用して育てたエシカルなお米「里海米」の育成・販売にJAグループ岡山が主体となり取り組んできた。
エシカル消費を推進する商品として「里海米」の社会的意義である「カキ殻の有効活用」に、「食品ロスの削減」「温室効果ガスの削減」「水質汚染の低減」「売上の一部を基金として里海再生活動に活用」の4つの社会的意義を付加し、合計5つの社会的意義を持たせている。
岡山県産の「コシヒカリ」は品質が高く、冷めても硬さ・コシが変わらない。名前のとおり白く美しい「きぬむすめ」は、粘りが強く、コシヒカリに負けない食味評価を受けている。岡山県では2014年に奨励品種に採用され、2016年産からは食味評価で最高ランクの特Aを4年連続で取得している。また、「朝日」は、コシヒカリ、あきたこまちなどのルーツで、現在は全国でも岡山だけで本格的に作られている。
各2キロでいずれも希望小売価格は980円(税抜)。
販売など取り扱いを希望する際は、以下のメールアドレスに連絡を。
info@okayamamai.co.jp
<5つの社会的意義>
◆カキ殻の有効活用
カキの産地・瀬戸内海では、身をとったあとの大量のカキ殻の処分が課題となっていたが、良質なミネラルや栄養分が豊富に含むカキ殻は、「里海米」をはじめ、さまざまな農畜産物の肥料・飼料として活用されるようになった。「里海米」の消費がカキ殻の活用推進につながる。
◆食品ロスの削減
消費者は新しい日付のものを好む傾向があることから、一定期間を過ぎたお米は廃棄されたり、販売されなかったりと、食品ロスにつながっていた。「里海米」は、お米と一緒に窒素を封入することで鮮度を維持。販売期間を長くすることで食品ロスを削減する。
◆温室効果ガスの削減
パッケージには、バイオマス包材を採用。石油の代わりに、サトウキビから砂糖を精製した際に出る副産物や、とうもろこしなど植物由来の原料を一部に使用することで、石油の使用量、ひいては排出される温室効果ガスの削減を実現する。
◆水質汚染の低減
お米の研ぎ汁は水質汚染の原因の1つとされている。「里海米」は、環境負荷を小さくするために、無洗米加工を施しており、研ぎ汁が出ない。
◆売上の一部を基金として里海再生活動に活用
里海米を購入した際に、1商品につき1ポイントついてくる。1ポイントを1円として「瀬戸内かきがらアグリ基金」に積み立て、瀬戸内海の里海再生活動に活用する。
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