特産の「長いも」ブランド化で知財功労賞受賞 JA帯広かわにし2020年6月30日
北海道のJA帯広かわにしは、今年度の知的功労賞特許長官表彰を経済産業省から受賞した。同JAは特産の「十勝川西長いも」の地域団体商標をを北海道でいち早く取得した他、地理的表示保護制度(GI)の活用、選果場の「HACCP認証」、「SQF認証」の取得などを通して地域ブランドを確立したことが評価された。
「十勝川西長いも」の選果場
![nous20063016_2.jpg](https://www.jacom.or.jp/noukyo/images/nous20063016_3.jpg)
同JAは、2006年に特産の「十勝川西長いも」の地域団体商標を2006年に道内で初めて取得。「地域のブランド品」という共通意識を高め、生産者や選果場の職員のモチベーションを向上させることに成功した。
また、国内では規格外の太物が、台湾では歓迎されたため、サイズで国内外の市場を分けて海外輸出を着実に拡大した結果、長いもの10アール当たりの収入は、輸出開始前に比べて 3割以上向上し、農家の所得が拡大した。
さらに、帯広市川西地域とその近隣地域で生産し、徹底した品質管理を行った長いもの商標使用を認めるため、登録商標運用管理規程を整備し、統一した運用の下で商標の使用を許諾した。
安全安心の取り組みとしては、2008年に世界でも例がない農産物選果場での「HACCP認証」を取得。2017年には高度な品質保証とされる国際規格「SQF認証」を取得するなどブランドの構築につなげている。
また、国内向け販売用の段ボール箱には、地域団体商標マークを印字し、地域の旗印ブランドをアピールする一方、輸出用の段ボールには地理的表示(GI)マークを印字し模倣品を抑止する対策も講じている。
同JAの有塚利宣代表理事組合長は「栄誉ある受賞を経て今後も十勝川西長いもグループ9JAの生産者とともにこれらの知的財産を保護・活用し、消費者に対して更に安全安心で高品質な長いもを届けられるよう取り組んでいく」とコメントしている。
「知財功労賞」は1987年に始まり、知的財産権制度の発展と普及・啓発に貢献のあった個人と知的財産権制度を有効に活用し円滑な運営・発展に貢献のあった企業等に対し、経済産業省と特許庁が毎年表彰している。JAで受賞するのは同JAが全国で4例目。
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