野村不動産とJA世田谷目黒が業務提携 「都市型体験農園サービス」を開始2020年8月28日
野村不動産とJA世田谷目黒は8月26日、業務提携契約を結び、世田谷区中町(東京都)で「都市型体験農園サービス」を11月から始めると発表した。
「都市型体験農園サービス」は、JA世田谷目黒のサポートのもと、作付けから収穫まで本格的な体験農業ができるサービス。農具の貸出、作付けの種・苗や肥料はすべてサービスに含まれており、初心者でも手軽に様々な野菜づくりを楽しめる。
「都市農地」は、新鮮な農産物の供給、災害に備えたオープンスペースとして、また、潤いある環境・景観形成など多様な機能を持つグリーンインフラとして、都市部において重要な役割を担っている。一方、農業従事者の減少・高齢化等の課題は年々深刻化しており、国は、都市農地の保全や機能維持のための新たな仕組みとして、「都市農地貸借法」を2018年に制定。これにより都市農地の貸借が緩和され、一般市民が様々な形で都市農業に関わる手段が徐々に整備・拡大されている。
こうした中、都市農地や農業のノウハウを持つJA世田谷目黒と、都市部で多数の分譲実績と、約13万人の顧客組織を持つ野村不動産が両者の強みを生かし、同サービスを始めた。
都市農地の保全・活用という利点に加え、新型コロナウイルスの影響により家族と過ごす時間や自宅での食事の増加、健康意識の高まり、レジャーの新しいあり方など、新しい生活様式が定着しつつあり、都市農園が果たす役割は益々大きくなることが期待される。
また、経済産業省の最新商業動態統計速報では、全国のホームセンターで園芸関連商品の売上が、前年同月比20.3%増となるなど、新型コロナウイルスによって、農業が身近になり、家庭菜園や食糧の自給自足へのニーズは大きく高まっている。
今回の連携をふまえ、野村不動産は「今後も社会変化に伴う様々な課題とニーズに真摯に向き合い、『未来につながる街づくり』を通じ、社会や環境に貢献していく」とコメント。また、JA世田谷目黒は「新たな手法で農家組合員と地域の皆様が共有できる「都市農業」の価値観を創造して、地域の環境維持に貢献するという理念の実現を図っていく」としている。
世田谷区の体験農園
<サービス概要>
■農園所在地:東京都世田谷区中町3丁目(東急大井町線「上野毛」駅徒歩9分)
■体験農園面積:2,000㎡超(JA世田谷目黒の組合員所有農地の一部)
■サービス対象者:野村不動産グループカスタマークラブ会員(来年度以降は一般顧客への拡大を検討)
■サービス開始時期:11月(予定)
■サービスに含まれるもの:JA世田谷目黒のサポートによる農業体験(種・苗・肥料提供、農具貸出等)
■料金:1区画月額利用料5000円(3.6平方メートルあたり)、初回登録料5000円(2021年3月までは利用料2000円/月、初回登録料無料)
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