JA全農 パックごはん事業に参入-JA加美よつばラドファへ出資2021年3月15日
JA全農は3月15日、宮城県のJA加美よつばの子会社でパックごはんの製造販売に取り組んできた(株)JA加美よつばラドファの全株式のうち約7割を取得すると発表した。同社を実質子会社化することで全農はパックごはんの製造・販売事業に自ら参入する。
同日、JA加美よつば、ラドファと合意した。株式取得は4月1日の予定。
ラドファはJA加美よつばが1993(平成5)年に設立した会社でガス直火炊き、しゃり切り(炊き立てのご飯から余分な水蒸気を十分に発散させること)といった米のおいしさを最大限引き出す独自製法で27年間、パックごはんの製造販売に取り組んできた。
一方、JA全農はパックごはんの市場が伸びて産地からの自県銘柄米をパックご飯で商品化したいというニーズや、中食外食事業者の需要増、米輸出拡大への対応からパックご飯事業への参入について検討してきた。
そのなかでJA加美よつばと同社、JA全農はパックごはん事業の成長に向けて関係をより一層強化する必要があるとして出資合意にいたった。出資にあたっては全農の資本・業務提携先のサトウ食品(株)も資本参加、品質管理をはじめ事業運営について協力する。
今後、ラドファは令和4年度に新工場を取得して生産を拡大する予定。家庭用市場、業務用市場、輸出市場で「ガス直火炊き製法」にこだわったごはんのおいしさ、商品力の高さを武器に国産米パックごはんの販売拡大を図る。
ラドファは現在、JA加美よつば管内生産を中心にひとめぼれやササニシキなどのパックごはんを製造販売している。新工場取得後は原料産地を増やすことも視野にいれる。JA全農米穀部は「パックごはん事業を通じて米の消費拡大、輸出拡大を促進し、生産者の営農の安定と所得増大につなげていきたい」としている。
○(株)JA加美よつばラドファ(岡本芳昭代表取締役社長)、資本金3000万円。売上高4億1700万円(令和2年3月期)
○社名の由来:田んぼのなかのごはん工場として美しい田園風景をイメージできる「田園米夢工場」を英語にしたRice、Agriculture、Dream、Factoryの頭文字RADFA(ラドファ)。
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