アジア、アフリカの農協づくり支援-IDACAがオンライン研修2021年3月16日
アジア、アフリカ諸国の農政や農協のリーダーの育成を支援しているJAグループの国際協力機関(一財)アジア農協振興機関(IDACA)は農協の組織化、運営強化の中心的な役割を果たすリーダーへの研修を3月11日から実施している。
この研修は農林水産省がICA(国際協同組合同盟)に拠出して行う2020年度「農民組織化推進と運営改善」研修で、ICAアジア・太平洋事務局と協力しIDACAが実施している。
研修は新型コロナウイルス感染症拡大のため、各国の研修員や関係機関をインターネットでつないでオンラインで実施されている。今回はアジア・アフリカ諸国のなかで農民の組織化、組織的な事業運営が比較的遅れている国を対象とし、今後、本格的な活躍が期待される人を研修で支援する。研修員は農協や農家グループの職員、または農民グループの育成や組織化を担当する行政官。ブータン、インド、ラオス、ネパール、ベトナム、ケニア、モザンビーク、ルワンダ、チュニジアと、今回は世界農業者機構(WFO)の会員組織のカンボジア、モーリシャスからも参加している。
2月上旬からインドの機関が担当する研修の後、20日間の日程でIDACAによる研修を行っている。
研修事項は▽農業協同組合運動の基本的考え方、▽日本の農協の歴史的発展、組織運営、▽農協の総合事業(営農指導、共同集出荷、販売事業の仕組み)、▽職員教育、組合員参加などの人材育成を学んだうえで、自らの行動計画(アクションプラン)を作成することが目的。
3月11日の開講式でIDACAの小林寛史常務は「研修を通じてみなさんの国と日本との共通点や違いから何が協同組合の事業の革新に活かせるのか学んでほしい。最後にまとめるアクションプランは具体的で測定可能で達成可能で関連性、と時間軸にも留意してほしい。それにより障壁とそれを克服するための戦略を明らかにすることができる。多くのことを学んでいただけることを願っています」など、各国での実践につながることを期待した。
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