指定団体 重要な役割 中家JA全中会長が反論-JA全中2021年4月9日
JA全中の中家徹代表理事会長は4月9日の定例会見で規制改革推進会議の農林WGが3月の会合でホクレンの分割に言及するなど生乳の指定団体が競争を妨げているとの発言が出たことについて生乳の需給安定に「重要な役割を果たしてきた」と反論し、今後、規制改革会議にその役割を説明していきたいとの考えを示した。
中家会長は「指定団体は酪農家の協同組織としてスタート。今までも重要な役割を果たしてきた。規制改革推進会議の今後の議論を注視しながら指定団体が果たしてきた役割を説明し、当然、法令遵守にも取り組んでいきたい」と述べた。
とくに昨年の3月から4月にかけては突然の休校で給食がなくなり生乳の需給調整が大きな問題となった。しかし、指定団体や乳業との連携で一滴の生乳の廃棄もなかった。中家会長は、こうした取り組みも含め「今後とも酪農家に選ばれる組織をめざし、生乳の需給安定に取り組んでいきたい」と話した。
また、3月末で改正農協法施行5年を迎えたが、農業所得の増大などJAグループの自己改革の取り組み成果は挙がっているとして「今後とも自主自立の協同組合として組合員にとってなくてはならない組織であり続けるために、組合員と徹底した対話を重ね理解を得ながら不断の自己改革に取り組んでいく」と改めて決意を述べた。
またコロナ禍が農業、農村に大きな影響を与えるなか中央会の役割が一層問われるとも指摘。全国のJA組合長との意見交換の場でも「全中への期待の大きさを痛感した」として「持続可能な農業と豊かで暮らしやすい地域社会の実現に向けて全中はこれからも地域、事業の枠を超えて展開するJAグループの結集軸として粉骨砕身、全力を尽くしていく」と強調した。
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