【令和2年度総合優績表彰LA対談】信頼関係 積み重ね コロナ禍でくらしの安心へ奔走2021年8月17日
JA共済連は7月14日、青江伯夫経営管理委員会会長と令和2(2020)年度に総合優績表彰を受賞したライフアドバイザー(LA)5人による対談を開催した。
【出席者】
・JA共済連経営管理委員会会長・青江伯夫氏
<総合優績表彰受賞者5人>
・埼玉県・JA越谷市 飯田恒明氏
・千葉県・JAとうかつ中央 庭野誠氏
・静岡県・JA御殿場 田代学氏
・三重県・JA鈴鹿 前田直人氏
・福岡県・JA福岡市 平野雄己氏
訪問活動に創意工夫
JA共済連青江伯夫経営管理委員会会長
青江会長 総合優績LAの皆様、受賞おめでとうございます。今日、こうした対談を開催できたことへの喜びと同時に、これからの責務を感じて、今までにない緊張感があります。これから、それぞれのJAで頑張っている皆様のお話を聞かせていただきますが、本当に楽しみです。
――コロナ禍による推進活動で苦労したこと、活動を通じて、組合員・利用者へお役に立てたと感じたことを聞かせてください。
飯田 コロナ禍など想像もできず、はじめは戸惑いました。日々、人とのつながりを大切にしながら活動していますが、コロナ禍においては組合員・利用者からの電話をきっかけに訪問に出かけることも多くありました。
JAと組合員・利用者との関係性ですごいと感じたところは、コロナ禍であっても、来てほしいという声が多かったことです。こちらが訪問しては駄目だと思っているだけで、実際に行ってみると「こんなときでも来てくれたんだ。実はこういう話が...」ということもありました。諸先輩方が築き上げた信頼関係という基礎があって、組合員・利用者から助けられ、今、この場にいるのだと思っております。
JAとうかつ中央 庭野誠氏
庭野 私も最初に緊急事態宣言が発せられた頃は、訪問活動を自粛していました。我々は訪問することで仕事が成り立っているので、かなり悩みました。そうした中で、何ができるのか考えたとき、結局今までやってきたことをやり続けるしかないという結論に至りました。
緊急事態宣言が解除されてからは、電話で面談の約束を取りながら訪問活動を再開していくわけですけど、組合員・利用者に不安を感じさせないように心掛けました。一方で、社会的にも在宅ワークが確立され、今までなかなか会えなかった方と比較的会いやすくなったことも状況として変わったところです。また、医療共済などの保障に対する関心度がこれまで以上に高くなっていると感じ、それに対して情報を提供させて頂いたことで、少しでもお役に立てたかなと思っております。
平野 私も組合員・利用者のところに足を運んでこそだと思っていますので、緊急事態宣言が出る前に除菌シートを配って「一緒に乗り越えて行きましょう!電話一本頂ければ、短時間の相談でも対応します」とお話ししました。そして、自粛している間に相続税のシミュレーションや生命共済の見直しを個別に行い、組合員・利用者のポストに自分で作った保障見直しのシートを入れて電話でやりとりしていました。やっぱり医療などの保障は関心度が高くなっていて、ご要望にお応えするようなご案内ができたので、お役に立てたかなと思います。
JA鈴鹿 前田直人氏
前田 私が担当している三重県の鈴鹿はコロナの感染者はかなり少なく、実際、影響を感じることはほとんどなかったと思いますが、訪問活動をする中で敏感になられている組合員・利用者は増えてきたかなという印象はあります。今年4月に医療共済「メディフル」という新しい仕組みができて、興味や関心を持って頂く方がたくさんいらっしゃったので、そのご案内をできたことでお役に立てたのかなと思います。
田代 コロナの広がりを気にしていたのは、組合員・利用者より、我々の方だったと思います。私が担当している御殿場では、子世代は横浜や東京にお勤めの方が多いです。なかなかお会いすることができないので、私達が親世代の組合員・利用者にお話していることがどのように伝わっているのか気になっていました。
土地柄、事前の約束なしに訪問することが多かったのですが、事前に連絡を取ることによってお子様たちにも電話でお話しできるようになり、「お父さん、お母さんを頼むよ」など、組合員・利用者だけでなくお子様たちにも感謝されるというようなケースも増えてきたと感じています。
保障の必要性を伝える大切さ
青江会長 皆様方のお話を聞いて、私はさらに熱くなっています。私が体験したことを一つだけ紹介させて頂きます。私がJA共済への思いを一層強くしたのは3年前の西日本豪雨です。岡山県倉敷市の真備町という町が大きな被害を受けました。私が住んでいたのは真備町の隣町で、500メートルも行ったら真備町というところにあります。小田川という川が決壊して、私の家のすぐ近くまで水が来ました。その時の体験談です。
真備町にボランティアに行った際、そこにお住まいの方からなぜ共済をすすめてくれなかったのかと言われました。「入らない方が悪いのかもしれないけれど、すすめる側にも問題があるのではないか。」と。この言葉に衝撃を受けたんです。そして、訪問できていない地区の方々にもJA共済をもっとおすすめし、保障の必要性をお伝えしようと思いました。毎年、今の時期、災害が起きておりますけれども、責任を感じながら、明日から、今日から、今から考えていきたいと思っています。
――組合員・利用者から信頼されるLAになるために心掛けていること、大切にしていることを聞かせてください。
JA御殿場 田代学氏
田代 LA同士で交流して気付いたことがあります。それは、訪問時に組合員・利用者が温かく玄関を開けて下さるのは、先輩方が築いてくれた信頼関係があるからということです。それを大切にしたいと思っています。私と契約を結ぶのではなく、JA共済と結んで頂いているんだということを忘れないようにしています。
庭野 私は「思いやりと察し」ということをモットーにしています。自らがどんなことを期待しているのかについて、組合員・利用者ご自身が気付いていないことが実は意外と多いと感じていまして、それに気付いていただけるようにアドバイスをすることが我々の仕事だと思っています。万一の話ですとか、建物の倒壊ですとか、話し辛いこともありますが、組合員・利用者のことを思って話していることが伝わるように工夫しています。
前田 田代さんのお話の通り、やっぱりJAという看板があることで、組合員・利用者が温かく玄関を開けて下さるという部分は絶対あると思うので、それを忘れずに活動しております。また、自分なりに目標を立て、常に意識しながら活動しています。
JA越谷市 飯田恒明氏
飯田 私は人とのつながりを大切にしています。東日本大震災の時に、JAを通じてボランティアに行かせて頂きました。地域が違ってもJAという大きなつながりのお陰で、双葉町のJAの方とつながりを持つことができ、私の中で仕事への取り組み方が変わりました。これからもつながりを大切にいろんなことに取り組んでいきたいと思っています。
平野 私が大切にしていることは、感謝の気持ちと高い志を持った熱い気持ち、また、元気な姿で組合員・利用者を訪問して笑顔になってもらうことです。JA自体が組合員のための組織なので、組合員が利用しないと組織自体が成り立って行きませんし、また、先輩方が築き上げてきたものが今の組合員・利用者との距離感・近さだと思います。そこにも感謝しながら、そして最後、JAで働かせてもらうことに感謝して、そして今後も深いつながりを継続していきたいです。
JA福岡市 平野雄己氏
それに、目指すものがあるのであれば、目指さないわけにはいかないなと思います。一日一日の積み重ね、一歩ずつの積み重ねだと思うので、その熱い気持ちを持って頑張るというのは大切なことだと思いますし、後輩にも伝えています。
あとは、やっぱり元気な姿で訪問することですね。自分が行ったら、組合員・利用者も笑顔になるくらい、元気な姿を見せて、組合員・利用者さんにかわいがってもらって。それがJAとしても存続していくには不可欠かなと思って取り組んでいます。
毎日一歩ずつ「歩」の心で
青江会長 今日、皆様のお話をお伺いして、来年こそは必ず受賞された皆様を全員呼んで、ぜひ表彰式をやりたいというこの思いが強くなりました。本当に皆様方のお話は貴重なものでした。先ほど平野さんが「一歩ずつ」というお話をされていました。それに関連してひとつお話しさせていただきます。私は大学まで運動をやっておりましたが、大学4年間のうち、実は2年間は病院通いでした。普通だったら部活を辞めざるを得ない状況だったんですが、最後は主将になることができたんです。
そんな時、先生が「お前に一つだけプレゼントをやる」と、「歩」という字をくださったんです。「歩」という字は「止まることを少なくする」と書きます。「お前は学生時代止まっていたんだから、社会に出たら止まることなく、毎日一歩ずつ前に進んでいけ」と。私はこの言葉を一番大事にしています。
今日皆様から聞いた話を明日からの糧にします。そして、これまでにない大きなものを背負ったと感じています。利用者の皆様との信頼関係を築いている全国のLAの皆様を全面的にサポートしていきたいと思っています。本当にありがとうございました。
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