東京の離島で椿油産地を未来へ "オーガニック椿油"を数量限定販売 JA利島2022年3月30日
伊豆諸島に属する東京の離島「利島(としま)」にあるJA利島は4月1日、椿油の原料となる椿種子の豊作を祈念し、オーガニック椿油「神代椿-金-」の大容量ボトル(400ml)を数量限定で発売する。
代々受け継がれてきた"利島の椿"を守る生産農家
東京から南に約140キロ離れた場所に位置する利島は、伊豆諸島の中では伊豆大島に次いで本土から近い離島だが、偏西風による冬場の船の就航率の低さから「近くて遠い秘島」と呼ばれている。人口300人、周囲8キロの利島では、島面積の8割を占める20万本の椿の木が栽培されており、化学肥料や化学農薬を使わず環境に配慮した有機栽培が行われている。
「神代椿-金- 大容量ボトル(400ml)」
日本古来の品種である藪椿(ヤブツバキ)の種子を100%使用したオーガニックオイルは、生産量で全国トップクラス。また、椿の一般的な収穫方法である"もぎり採り"ではなく、実が熟れて爆ぜるまで待ち、自然に落ちた完熟種子のみを収穫され、一粒一粒手で拾い、人の目で何度も選別された厳選素材のみを使っている。
現在、利島産椿油として「神代椿-金-(かみよつばき-きん-)」の50mlサイズを製品化されている。今シーズンは椿種子が豊作だったため、愛用者から待望の声もあり、JA利島が「利島の椿産業を未来へ繋ぐ」想いを込め、大容量ボトルの製品化を実現した。有機栽培でつくられた利島産椿油を広く知ってもらい、製品の購入につなげることで農家へ還元する。「神代椿-金- 大容量ボトル(400ml)」は、肌や髪、全身の手入れや食用にもたっぷり使える。価格は9500円(税込・送料別)。
◎利島の椿産業
利島の椿産業の歴史は長く、江戸時代から250年以上も続く伝統的な産業。島全体で40軒の農家が椿林の管理・収穫を行っており、"農業"として椿栽培を行っているのは全国的にも珍しい。一方、椿は年によって豊作・凶作を不定期に繰り返す生態のため、毎年生産できる椿油の量が変動し、安定した生産高を確保することが大変難しい産業。さらに、平均年齢70歳と生産農家の高齢化や後継者不足などの課題もあり、利島の椿産業は今まさに過渡期を迎えようとしている。JA利島は、代々受け継がれてきた"利島の椿"と"利島の椿産業"を守るため、椿農家のサポートや椿山の管理、機械の導入、苗の品種改良、島外へのPRなど、持続可能な椿産業の実現に取り組み、生産農家への還元と安定した椿油の提供に取り組んでいる。
利島で栽培される日本古来の藪椿
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