Z-BFMおよびZ-GIS・xarvio操作研修会を3年ぶりに開催 JA全農2022年6月3日
JA全農は、経営概況や経営指標から、農業所得が最大になる営農計画案を作成する「Z-BFM」、低コストで効率的に圃場を管理できる「Z-GIS」、衛星画像やAIから生育や病害の予測ができる「xarvio」の操作研修会を5月26日に東京で開催した。
JA全農耕種総合対策部
スマート農業推進課
平野幸教課長
受講者は営農支援に携わるJA全農の各県本部の職員や全農子会社の社員など20人程度。JA全農耕種総合対策部スマート農業推進課の平野幸教課長は「去年、一昨年と研修会を開催できなかったが、今年は対面で実施できることをうれしく思う。スマート農業のフロントラインに立つ皆様には今回の研修を通じて一連の操作を学んで頂き、普及に努めてほしい。」と開会のあいさつを述べた。各研修会の詳細は下記の通り。
1.「Z-BFM」
Z-BFMは耕地、労働力、固定費、作物等の情報を入力することで所得の試算ができるのが特長。単純な試算だけでなく、収入を優先した試算も可能。また、全ての情報が分からなくても、県や普及センターから入手できる各品目経営指標、生産者の面積、収量や現在抱えている経営課題が分かればZ-BFMを活用できることが紹介された。
2.「Z-GIS」
Z-GISは、Excelで作成した圃場データ読み込ませることで、圃場の情報を「見える化」し、電子地図上で管理できることが特長。これまで紙媒体でアナログ管理していた情報をデジタルデータとして扱うことができ、Z-GISクラウド(Z-GIS上で使えるクラウドストレージ)を利用することで一つのファイルに複数の端末からアクセスできること、PCだけでなくスマートフォンでも利用可能なことも強み。インポーター機能を使えば通常のExcelデータをZ-GISで利用でき、農林水産省が提供している筆ポリゴンを使えば簡単に圃場の登録ができることのほか、農協や農業法人でのZ-GISの活用事例も紹介された。
熱心に質問する姿も見られた
PCを使った操作研修も行われた。表示されている地図を電子地図から航空写真に切り替えたり、ポリコンを圃場の形に合わせて作成する練習を行った。また、データの検索を使って検索条件と一致したものを抽出したり、地図上にラベルを表示させる作業や、地図を指定の色に色分け、印刷を前提とした拡大コピーの操作も行った。さらに、地図の印刷、補助図形、面積計算や、Z-GISクラウドに保存したフォルダやファイルにハイパーリンクを設定する機能であるZ-LINK(実装予定)についての説明も行われた。
3.「xarvio」
xarvioは人工衛星からのデータとAIで地力や作物の生育マップが表示できること、生育や病害虫のリスク、最適な施肥を予測することができるのが特長。xarvioのアカウントの取得から始まり、圃場を登録したり水稲や大豆の作付を想定した生育マップや地力マップの表示を行った。さらに、農薬散布に適した日時を表示できる散布天気機能や作物の生育の偏りを改善する可変施肥、散布の操作も行った。また、Z-GISのサンプルのデータを読み込ませて連携する作業も実施するなど、xarvioで使えるほとんどの機能を研修会で扱った。
研修会の様子
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