神奈川県の農業高校生が「発酵そみファ」使ったレシピ開発 発表会で成果披露2022年7月19日
全農ビジネスサポートが開発した塩分ゼロの大豆発酵食品「発酵そみファ」を使ってレシピの開発に取り組んだ神奈川県立中央農業高校の生徒たちが7月15日、横浜市で開かれた「神奈川県学校農業クラブ連盟プロジェクト・意見発表大会」で研究成果を披露した。
発表の様子
同校の食品加工部の生徒たちは、耕作放棄地を活用して小麦や大豆づくり、さらに大豆を使った地域の子どもたちとのみそづくりなどに取り組んできたが、コロナ禍で食育活動が制限される中、全農ビジネスサポートからの打診を受けて、昨年12月から「発酵そみファ」を使ったレシピ開発に取り組んできた。
大会では、「プロジェクト発表の部Ⅲ類 ヒューマンサービス」の部門で、この取り組みに関わったメンバー12人を代表して溝田小梅さん(2年)が登壇し、日本の伝統的な食品として活用したいとみそをテーマに研究を始めた思いや、塩分の過剰摂取も課題となる中、塩分ゼロの「発酵そみファ」のレシピ開発に挑戦することになった経緯を説明した。
溝田さんたちは、コロッケやグラタンといった料理をはじめ、焼き菓子やドレッシング、ソースとしても「発酵そみファ」を活用できないか幅広く研究を重ねた結果、料理で7品目、焼き菓子で5品目、ドレッシング類で6品目について紹介できるレベルまでおいしく仕上げることに成功し、中でもチーズベーグルは校内アンケートで50人中40人から「おいしい、購入したい」との声が寄せられたと発表した。さらに溝田さんたちは、「発酵そみファ」に少しアルコール臭があることから、真空凍結乾燥機を使って粉末化にも挑戦、「課題だったアルコール臭を消してうま味だけを残すことがでいました」とレシピ以外の成果も披露し、今後はさらに粉末化したもので新しいレシピを考えたいと研究を続けていく意欲を示した。
溝田さんたちの発表は、同部門で最優秀賞を受賞し、8月に開かれる関東大会でも発表されることになった。溝田さんは「完成したレシピの数に加えてそみファの長所や欠点も会社に伝え、評価してもらうことができました。レシピ開発ではうまくいかなかった料理もありましたが、さらに改良する余地がないか取り組みを続けたいと思います」と話していた。発表会を観覧した全農ビジネスサポートIT統括部の三田博士部長は「短期間でよくこれだけのレシピを開発してくれました。粉末化なども含めて彼女たちの取り組みの成果に驚いています」と話した。
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