【年頭あいさつ 2023】栗原隆政 (一社)家の光協会 代表理事会長2023年1月1日
栗原 隆政
家の光協会代表理事会長
全国のJA役職員、読者の皆様に、謹んで新年のご挨拶を申しあげます。
本会事業につきましては、平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。
昨年も列島が多くの災害に見舞われました。被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申しあげます。
令和二年初頭から続く新型コロナウイルス感染症の流行は、発生からまもなく三年が経ちますが、終息の気配はありません。引き続き感染予防に留意しながら事業・活動を続けていく必要があります。
また昨年はコロナ禍に加え、ウクライナ危機などがあり、エネルギーや食料品の需給がひっ迫するなど世界的な混乱が生じました。日本においても食料品価格や電気料金をはじめ、さまざまなモノやサービスが相次いで値上げされました。
一方、農業生産の現場では、生産資材価格の高騰による生産コストの上昇を農畜産物の販売価格に転嫁できず、多くの農業者が苦境に立たされています。現在、「食料・農業・農村基本法」の改正に向けた検討がすすめられていますが、このままでは「食料安全保障」の確立に不可欠な国内農業の存続が危ぶまれる状況であり、消費者の理解と行動変容がいまこそ必要です。
家の光協会では、令和三年に開設したWebサイト『あたらしい日日(にちにち)』において、JAグループがすすめている「国消国産」への理解醸成に資する情報を消費者に向けて発信するとともに、多数の外部配信先をつうじてより多くの消費者に届けています。こうした特性を生かして、昨年一〇月の「国消国産月間」においても情報の拡散に努めました。今後も消費者の理解と行動変容につなげる情報発信を継続してまいりますので、ご期待ください。
一方、『家の光』をはじめとする雑誌・図書は、厳しい普及状況が続いています。また、出版物に欠かせない用紙をはじめ、印刷や製本、流通にかかる費用なども大幅に上昇しています。
『家の光』は令和七年五月号で創刊一〇〇周年を迎えますが、こうした厳しい環境において、この先もJA組織の負託に応えていくためには持続可能な経営基盤の確立が急務であることから、本会は「中期経営計画」を策定し、令和五年度から九年度にかけて事業改革に取り組むことを決定しました。
今後、「中期経営計画」にもとづく事業改革に着実に取り組むとともに、「協同のこころを家庭で育む」ことを使命に創刊された『家の光』をはじめとする各媒体の内容と記事活用提案のいっそうの充実をはかってまいります。そして、JAグループの出版・文化団体としての機能を発揮し、JAグループがすすめる不断の自己改革の取り組みを、各媒体の特性を生かした情報発信によって支援するとともに、組織基盤強化に必須の取り組みであるJA教育文化活動の活性化と実践支援に全力を尽くし、JAグループのめざす姿の実現に貢献してまいります。
本年も引き続きのご指導、ご協力のほど、よろしくお願い申しあげます。
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