広報活動はJA事業の機関車 JAあいち中央など表彰 広報大賞2023年2月27日
JA全中は2月22日に令和4年度(第36回)JA広報大賞の表彰式を東京都内で3年ぶりに行った。
JA広報大賞表彰式に集まった関係者 3年ぶりの実開催となった。
JA広報大賞はJA段階の広報活動から優れた事例を表彰し、優良事例の横展開を進めることでJA広報活動の一層の強化につなげることが目的。
JA全中の中家徹会長は生産資材の高騰で農業が厳しい状況にさらされているなか、農産物への適正な価格など食と農についての理解を国民に深めてもらうことがいっそう重要になっているとして「各組織の広報力の向上が大事」と広報活動に期待を寄せた。
今年度の「総合の部」で大賞を受賞したのは愛知県のJAあいち中央。審査委員長の尾関謙一郎氏(メディアと広報研究所主宰)は、昨年5月に発生した明治用水の大規模漏水事故に対する同JAの対応を「危機管理広報の模範となる対応」と評価。
JAあいち中央の石川組合長
同JAでは営農部会が緊急役員会を開き、現場の課題をもとに国や県などに緊急対策を要請すると、メディアが「地域農業の危機」を報じた。田植え時期に水が入らないなど水田に焦点が当たった管内はイチジクや梨も生産も盛んで明治用水の事故はそれらにも影響が大きく実情を伝えるJA広報の役割は大きいと米以外の作物も含め組合員とともにメディアの取材に応じた。
とくに工業用か、農業用かといった対立を煽るような報道に対して、JAは対立を避け「消費者のためにおいしい米を作りたい」との思いを発信することに努めた。
収穫期まで取材を呼びかけメディアとの懇談会も開催するなど、農業を応援する世論ができていったという。地元農産物の収穫取材の案内リリースは30回。取材社数は延べ94社などとなった。
同JAの石川克則代表理事組合長は「広報活動はJA事業の機関車。JAを引っ張っていく大事な活動であり情報発信は組合員のためであり、地域住民の参画も生む」と話した。
今年度は100以上のJAが応募した。その他の受賞JAは以下の通り。
<総合の部>準大賞
JA十日町(新潟県)
JA菊池(熊本県)
<組合員向け広報誌の部>優秀賞
JA東びわこ(滋賀県)
<地域密着型広報活動の部>優秀賞
JAいしのまき(宮城県)
<ウェブメディア活用の部>優秀賞
JA尾張中央
<審査委員特別賞>
JAふくしま未来
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