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【第64回全国家の光大会特集】地域の枠超えて「きずな」築いた体験など発表2023年3月16日

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(一社)家の光協会は2月17日、京都市の国立京都国際会館で第64回全国家の光大会を開き、全国から約1000人が参加した。実開催は3年ぶり。メーンの体験発表では、「記事活用の部」で最優秀の志村源太郎記念賞には、福島県代表の本田恵子さん(JAふくしま未来)が、「普及・文化活動の部」で最優秀の全国農業協同組合中央会会長賞には、福岡県代表の岡﨑伸子さん(JA糸島)が選ばれた。

家の光大会1会場の様子.jpg

3年ぶりに実開催された全国家の光大会

大会のスローガンは「対話でつくろう地域の未来 みんなでつなごう協同のこころ」。はじめに家の光協会の栗原隆政代表理事会長があいさつし、農業・JAを取り巻く課題が山積する中、各媒体でJA自己改革や協同の理念をわかりやすく解説し、組合員組織活動の活性化や対話運動強化に貢献していく姿勢を強調。具体的な活動として「家の光」を10分間活用する「10分家活」の積極的な提案や、「令和版 星の数ほど家の光記事活用グループをつくろう!」運動を展開していることに触れ、「こうした記事活用を通して、人・組織・地域が元気になり、JAを核としたさまざまな活動の輪が地域に大きく広がり、協同の心がつながっていくことを願ってやみません」と述べた。

家の光2栗原会長.jpg

家の光協会 栗原隆政代表理事会長

大会では、今回で73回を迎えた「家の光文化賞」受賞組合の表彰式などが行われた。同賞は教育文化活動の取り組みが創意工夫に富み、家の光事業がJAの事業・活動の中で明確に位置づけられ、成果を挙げているJAを顕彰するもの。
今回は、▽埼玉県さいたま農業協同組合(清水節男代表理事組合長)と▽神奈川県相模原市農業協同組合(小泉幸隆代表理事組合長)▽宮崎県えびの市農業協同組合(小吹敏博代表理事組合長)の3組合が受賞した。

【体験発表パート】
メインの体験発表では、前日に行われた都道府県代表による大会で、東・中・西日本地区から選ばれた記事活用の部の6人と、普及・文化活動の部の3人が発表した。審査の結果、記事活用の部で最優秀の志村源太郎記念賞には、福島県代表の本田恵子さん(JAふくしま未来)が、普及・文化活動の部で最優秀の全国農業協同組合中央会会長賞には、福岡県代表の岡﨑伸子さん(JA糸島)が選ばれた。9人の発表者全員に家の光協会会長特別賞が贈られた。
本田さんと岡﨑さんの発表内容の要旨は以下の通り。

【記事活用の部 志村源太郎記念賞】

家の光3 本田さん.jpgJAふくしま未来 本田恵子さん

「私の道しるべ」 福島県・JAふくしま未来 本田恵子さん

家の光協会発行の図書に初めて触れたのは40数年前です。夫が「家庭野菜全科」を買ってくれたのが最初でした。農家出身ではない私にもっと野菜のことを勉強するようにとの意味だったのでしょう。

平成13年に夫が突然脱サラし、大玉トマトのハウス栽培をやると宣言しました。冬の間、ハウスで何を栽培するか迷ったとき、以前、「家の光」で読んだ、秋田県の女性部の方がオータムポエムを栽培して利益を上げているという記事を思い出しました。思い切って栽培し、冬場の良い収入源となってくれました。

令和3年3月、女性部の役員改選で岩代総合支部長に選任され、安達地区本部で副部長の大役を担いました。初仕事としてアスパラガス料理の調理実演をJA福島みらいの投稿動画サイトにアップしました。動画を福岡県の女性部の友人に送ったところ、夕食に作ったよ、おいしかったよと写真入りのメールが届きました。

福岡県のJA日佐支店女性部の方々と知り合いになったきっかけは、「家の光」創刊90周年記念でつくった「きずなの力」音頭でした。私の歌詞が採用され、日佐支店女性部の手話ダンスサークルのみなさまが踊ってくれたことが縁でした。福島県沖地震のあとには温かいメッセージを添えて救援物資まで送ってくれました。これが絆の力なのかとしみじみと感じました。

「家の光」のおかげで多くの友人と出会うことができ、農業のことを何も知らなかった私が1人歩きできるようになったのです。私が新しい道をめざすとき、道の途中で迷った時、いつも「家の光」が陽の射す方向へ導いてくれました。

【普及・文化活動の部 全国農業協同組合中央会会長賞】

家の光4 岡﨑さん.jpg

JA糸島 岡﨑伸子さん

「糸島の愛とパワーをお届けします!」 福岡県・JA糸島 岡﨑伸子さん

新型コロナウイルスの感染拡大は私たちの暮らしを一変させました。やりがいのある活動はできないかと話をすることが多くなる中、活動のヒントは「家の光」にあることを実感することが増えました。

令和3年5月号で学生の食を守るという記事がありました。アルバイトの時間が短くなり収入が減り、節約のため食費を減らしたなど、ふるさとを離れて学業に励む子供や孫が食べることに困っているとしたら、女性部員はどう考えるでしょうか。食品ロスが年間600万トンもあることも知りました、

まず令和3年10月、「いとしまこども食堂ほっこり」に食材と調理の支援に参加しました。女性部の調理支援は大好評です。同年12月に糸島市フードパントリーと九州大学フードパントリーを2日に分けて開催しました。令和4年12月には2回目のフードパントリーをそれぞれ開催することができました。食を通じて多くの方との絆ができ、やりがいのある活動になっています。

この1年の食の支援を振り返ると、届けた米は16トン、青果7トン、食品3トン、マスクや生理用品などの日用品を合わせると合計約26トンに上っています。止まっていた小学生との交流も、以前より出前授業の依頼が増えています。

できないことを悩むより、今だからできること、形を変えてできることを「家の光」をヒントに、JAと頼もしい女性部と地域の人たちと一緒に取り組んだ活動が、子ども食堂をはじめ糸島市民や大学生への食の支援と食品ロス削減へと繋がりました。

これからも地域から愛され、活力あふれるJAを目指して、明るく元気いっぱいの糸島の愛とパワーをお届けします。

ほかの全国大会の出場者は以下の通り(敬称略)。

【記事活用の部】
▽「人と地域と未来をつなぐ「唯一無二の女性組織」を目指して」和歌山県 JAみくまの 樫原貴子
▽「新たなつながり」福井県 JA福井県 滝本和子
▽「さくらガールズ、今だからこそやってみた!!」香川県 JA香川県 武田豊子
▽「はじまりはいつでもいいものですね」宮城県 JAみやぎ仙南 国分由美
▽「 "であい"から輪がひろがって」山口県 JA山口県 村上陽子

【普及・文化活動の部】
▽「家活」で"つなぐ"~「えっ!」 からのスタート〜」茨城県 JA北つくば 古橋成美
▽「咲かせよう! 仲間の輪『家の光』の輪」岐阜県 JAいび川 髙橋美帆

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