環境負荷軽減へ「グリーンメニュー」 全国にモデルJA設定を 「適正価格」にも意欲 JA全農2023年3月29日
JA全農は3月28日、臨時総代会を開き2023年度の事業計画を承認した。このあと記者会見した野口栄理事長らは、再生産に配慮した農畜産物の適正な価格実現に向けて改めて意欲を示したほか、環境負荷低減に向けて全農独自の「グリーンメニュー」を作成し、全県にモデルJAを設定して取り組みたいとの考えを示した。
記者会見するJA全農の野口栄理事長
生産資材価格の高騰で農家経営が圧迫される中、JA全農は同日承認された2023年度事業計画の中で、「生産コストを反映した適正な販売価格の形成が強く求められている」との認識を示し、販売事業支援などを通して国産農畜産物の適正価格の実現に取り組むことを盛り込んでいる。
これに関連して野口理事長は会見で、「再生産に配慮した適正価格形成の実現は大変重要な課題と思っている」と改めて強調。そのうえで、「提携先と協力してさまざまな商品開発を進めており、ECサイトなどを通じて販売を拡大したい。そのことによって国産農畜産物の消費拡大、さらに輸出対策も進め、適正価格を実現したい」と述べた。
また、桑田義文専務は「商品開発が大変大事だと考えている。営業開発部ができて6年になるがパートナー企業と一緒に取り組み、消費者に直接手を取ってもらう商品群が飛躍的に増えた。米であれ野菜であれもう一歩加工のレベルを上げて消費者にお届けしたい。特定の品目だけでなくあらゆるものを国産化していきたい」と商品開発を通じた国産の消費拡大に強い意欲を示した。
一方、環境負荷低減に向けた取り組みを質問されたのに対し、安田忠孝専務は、全農として環境負荷軽減やトータルコスト低減につながる技術や資材を体系化した「グリーンメニュー」を作成したことを明らかにした。化学肥料や化学農薬の使用量低減などの視点からメニュー化したものと説明し、「このメニューを組み合わせて実践しいろいろな検証をしたい。できれば全県でモデルJAを設定して複数のメニューを組み合わせて取り組んでもらい、その事例を水平展開して進めたい」と述べた。
重要な記事
最新の記事
-
米価 過去10年で最高値 60kg1万5865円 対前年比114%2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(2)DX戦略にも地域色拡充2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(3)JAは食・農の好循環先導を2024年7月17日
-
「小さな協同」実践 JA松本ハイランドの自己改革 新世紀JA研究会全国セミナー2024年7月17日
-
「きっトラ」と「もし寅」【小松泰信・地方の眼力】2024年7月17日
-
【訃報】生活クラブ生協連の加藤好一顧問が逝去2024年7月17日
-
【人事異動】農水省(7月16日付)2024年7月17日
-
【注意報】ナシ、ブドウなどに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 三重県2024年7月17日
-
ガチャピン・ムックとコラボ「ニッポンエール」グミ発売 JA全農2024年7月17日
-
日本農業の未来をけん引する人材育成へ 宮城県加美農業高校とNTT東日本グループが連携2024年7月17日
-
唐沢農機サービス「夏の大展示会」開催 200台を超える農機具を展示2024年7月17日
-
【注意報】大型斑点米カメムシ類、カスミカメムシ類による斑点米発生に注意 千葉県2024年7月17日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 岩手県2024年7月17日
-
「第3回 全国桃選手権」開催 全国から45品がエントリー 日本野菜ソムリエ協会2024年7月17日
-
ハウス栽培向け環境制御システムのラインアップを拡充 クボタ2024年7月17日
-
【役員人事】石巻埠頭サイロ(4月1日付)2024年7月17日
-
葉の光合成速度の低コスト・低労力・高速推定法を開発 農研機構2024年7月17日
-
表参道で佐賀県産「いちごさん」絶品ひんやりスイーツ「いちごさんどう2024夏 」開催2024年7月17日
-
長野県塩尻市と山口県岩国市の歴史的風致維持向上計画を認定 農水省など2024年7月17日
-
生とうもろこしまるかじり 昭和村で農業体験開催 パルシステム群馬2024年7月17日