高校生社長企業は初 JAアクセラレーター10社採択 あぐラボ2023年5月26日
AgVenture Lab(あぐラボ)は5月25日、東京・大手町で、JAグループがスタートアップ企業を支援するプログラム「JAアクセラレーター」の第5期採択企業を決める最終選考会を開催、審査の結果、10社が採択企業に贈られる優秀賞を受賞した。初めて高校生が代表取締役を務める企業も採択された。
採択された企業などの関係者
5社がプログラム外で支援を検討していくイノベーティブ賞に輝いた。採択企業は最大100万円の助成を得て、6月から約5カ月のプログラムを開始する。
JAアクセラレータープログラムは、農業や地域社会が抱えるさまざまな課題の解決をめざし、スタートアップ企業を募集・選抜、JAグループが短期間で集中的に支援し、新ビジネス・サービス開発につなげていくプログラム。第5期には189件の応募があり、書類審査、面談を行い、15社が最終審査に臨み、プレゼンテーションを行った。
高校生の加納颯人さん(17)が代表取締役を務めるRelieFood社も優秀賞に選ばれた。加納さんの弟が重度の食物アレルギーであることから、バリアフリーの菓子の製造を行っている企業で、加納さんは受賞後、「JAグループと協力し、各地の特産品で食のバリアフリーを実現する菓子に挑戦したい」と話した。
審査後、審査員を務めたJA全農耕種総合対策部の久保省三シニアアドバイザーは「各企業の提案がよく、今回が最も接戦だった」とあいさつし、農林中金の尾崎太郎常務は「高齢者に視点をあてた企業もあり、今後、JAグループが向き合わないといけない骨太のテーマを出していただいた」と述べた。
グローバル・ブレインの百合本安彦社長は「高校生、女性の起業家、農業だけではなくフィンテックの分野での提案があり、多様性に富んでいた」と話し、あぐラボの荻野浩輝理事長は「過去に選考から漏れた企業が再びチャレンジしていただき、優秀賞に入ったことがうれしい」と締めくくった。
各省の受賞企業とプラン名は以下の通り。
【優秀賞】
ベンナーズ
港と食卓をつなぐお魚サブスク「フィシュル」
ミライ菜園
AIが毎日届ける病害虫予報で農薬半減、収量最大40%アップ
ASTRA FOOD PLAN
乾燥・殺菌装置「過熱蒸煎機」で「かくれフードロス」の削減とアップサイクル
RelieFood
食のバリアフリーを実現する菓子ブランド「Issa Kitchen Tokyo」
KDBI
水稲土中施肥技術「深肥」による農業環境と水田経営への貢献
フェイガ―
農業由来カーボンクレジット生成&販売
TRINUS
埋もれた農業資源をクリエイターコミュニティにより発掘し、ビジネス化する
輝翠Tech
JAと連携し、 AI ロボットで 家族系果樹農家の所得を向上させる
mizuiro
おやさいクレヨン®️を軸としたアップサイクルブランド化事業
AGE technologies
相続手続きのDX化支援、家族間資産利活用のご提案
【イノベーティブ賞】
LacuS
シニア向け完全栄養食ブランド「ME TIME 」
Ananthya
黒糖資源と微生物でバイオ ・マテリアル産業を造る
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日本の伝統産業「シルク(養蚕)」で実現する国産青果の高付加価値化とフードロス対策
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