「船橋のなし」の出荷箱を一新 「箱がおいしいと言われるデザイン」 JAいちかわがお披露目会2023年7月12日
千葉県内で有数の梨の産地、「船橋のなし」のブランド力を高めようと、JAいちかわは、千葉工業大学とのコラボレーションで出荷箱のデザインを一新し、7月11日、船橋市でお披露目した。お披露目会には、農協関係者やデザインした学生、地元の野田佳彦元首相なども駆けつけ、今月下旬から出荷される「船橋のなし」の販売好調を願った。
新しい出荷箱の前で記念撮影する今野博之組合長(中央)やデザインした吉田朗人さん(左から2人目)ら
JAいちかわは、設立60周年を記念して「船橋のなし」のブランド力を高めようと、2年前に協力関係にある千葉工業大学にデザインを依頼、同大学創造工学部デザイン科の学生9人が61点の案を出し、大学や生産者、JAと話し合いを重ねた結果、現在、同大学大学院1年の吉田朗人さんの作品が採用された。
お披露目会では、今野博之組合長が、茨城にメロンを買いに行ったときに「箱がおいしそうと感じた」ことをきっかけに大学にデザインを相談した経緯などを紹介し、「『船橋のなし』がおいしいことはすでに分かっており、今年から『おいしい箱』に代わることでさらに選果場がにぎわうと思う。応援してください」と呼びかけた。
来賓あいさつでは、船橋市の松戸徹市長が「みなさまに愛される箱ができたので、『船橋のなし』がさらに魅力を高めていろんな方に愛されることを心からお祈りする」と述べた。
地元の野田佳彦元首相も駆けつけ、首相就任時に船橋駅前でJAが1000個の梨を配ってお祝いしてくれたことに改めて感謝を示すとともに、「伝統のある農協が若い感性を生かしてチャレンジすることは素晴らしい。今年の梨が新しい箱でどんどん出荷されて梨農家の皆さんが繁盛されることを期待します」と言葉を送った。
太陽の光を浴びて育つ梨をイメージしたという新たなデザイン
出荷箱をデザインした吉田朗人さんは「おいしいなしの特徴であるみずみずしさや重量感を落とし込むことを目指してデザインしました。『船橋のなし』のおいしさや農家の皆様の思いが届けられれば光栄です」と述べた。
JAいちかわによると、「船橋のなし」を生産する農家は約110戸で、年間約3500トンが出荷されているという。今年は今月下旬から出荷が始まり、ギフト用などで新しい出荷箱が使われる。
お披露目会に出席した生産者は「新しいデザインを見て箱から梨が浮き上がるようなイメージを持ちました。今年は梨のできもよく、箱も一新して売れるんじゃないかと期待しています」と語った。
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