「ミズから」楽しみ広げよう 第27回フレッシュミズ全国交流集会 JA女性組織協議会2023年10月30日
JA全国女性組織協議会は10月26日と27日、食や農に関心のあるJA女性組織の若い世代(おおむね45歳以下)でつくる組織「JA女性組織フレッシュミズ」を対象とした集会を東京・JAビルで開催した。地域を超えた交流で、組織の活性化を促す狙いだ。
初日は事前に募った作文のコンクール発表や、JA全中による「JA女性組織フレッシュミズ組織の現状と課題について」の情勢報告のほか、講師のもとで広告看板プレート作りのポイントを学んだり、水引きをつかったアクセサリー作りを体験する。2日目は、前日に導入したアプリで広告作りを仲間とともに行う。ここでは、初日の様子をレポートする。
作文コンクールで最優秀賞を受賞したJAおきなわ八重山支店女性部の仲嶺智美さん
同集会は「学び多く楽しい活動をフレッシュミズ自らの手で!その楽しさをみんなの力で全国へ広げよう!」をテーマに掲げ、全国から50人超のフレッシュミズが集まった。集会実行委員のJA晴れの国岡山の稲田晴江委員長は開会に先立ち、「フレッシュミズの知名度を上げ、次世代につながる仲間を増やすためには情報発信がカギ」と、2日間続く集会に向けた意気込みを語った。
つづくJA全中山野徹会長の挨拶では「女性参画の数値目標を掲げ、フレッシュミズ組織を全てJAに設置することを提起した」と、同組織の後押しとなる取り組みを強調した。
会は、令和5年度の作文コンクール「フレミズ活動"わたしの一歩"」の入賞作品3点の発表から始まった。
審査員を努めた奈良女子大学の青木美沙准教授は、今回の審査のポイントを「フレッシュミズの活動で自ら成長し、楽しみながら活動していることが表現されているか」に置いたと話し、仲間と取り組んでいることや、地域と連携しながら社会課題を解決しようと挑戦していることが表現されている作品を最優秀賞、優秀賞に選んだとした。
最優秀賞はJAおきなわ八重山支店女性部仲嶺智美さんの「目指すは意識高い女性」が選ばれた。同作品は、友人に誘われて親子で参加したJA女性部のイベントをきっかけに、みずから手芸クラブを立ち上げたり、手作り味噌の講師を努めたりなど、積極的に地域貢献や食と農の大切さを伝える活動をとおして、親子で成長していく姿が綴られ、これを礎に今後も活動を続ける前向きな姿勢が表れている。
仲嶺さんは「国語教師を努める知人に指導を仰ぎながら1週間くらいかけて書き上げた。県内で1位になり、その賞状が手元に届く前に、全国で最優秀に選ばれたと聞き、本当に驚いている」と明かした。
優秀賞は2人が選ばれた。ひょんなことから規格外のトマトの活用方法を編み出し、第6次産業を手がけるに至った様子を描いた「家庭菜園の話をしたかっただけなのに、気付いたらトマトジャムを販売していた件」のJA福山市女性部フレッシュミズ部会の石井早苗さんと、長くJA女性部の幽霊部員だった自分に降って湧いた部長職への就任をとおし、小さなことを積み重ね、手探りながら、身の丈にあったフレッシュミズ活動を模索し続ける「変える!変わる!フレッシュミズとこれからの私!」のJAふくおか八女フレッシュミズの野上香織さんだ。
つづけて、JA全中女性組織対策室事務局の熊田妙さんから、「JA女性組織フレッシュミズ組織の現状と課題」が報告された。JA女性組織メンバーは過去20年間で約3分の1、フレッシュミズメンバーは半減している現状を課題としてあげた。世代間の関心ごとへの違いや、女性部とフレッシュミズの関係が不明瞭になる点がありながら、関心事を実現できる場を組織内に作ることが大事だとした。
さらに、「フレッシュミズ活動PRにつなげるためのデザイン術」をテーマに、JAさが中部地区女性部本庄フレッシュミズ部会の北島久美子さんが登壇した。作品例を提示しながらデザインにおけるポイントは「訴えたい相手を意識する」、「多色を使わず、3色程度でまとめる」などと説明した。翌27日に予定されている無料のグラフィックデザインツール「Canva(キャンバ)」を用いた広告プレートづくりのヒントにと、参加者は熱心に耳を傾けていた。
この後、「水引アクセサリーつくり」があり、オンラインによる講師の指導の元、慣れない手つきながら作品づくりに興じ、グループ内で教え合ったりする光景が見られるなど、初対面同士ながら活発な交流が生まれていた。
水引のアクセサリー作りに熱心に取り組む参加者たち
会の終わりには、翌27日に予定されている広告プレートづくりの事前準備として、アプリの導入と簡単な使用説明があった。
初日の過密なスケジュールが幕を降ろし、参加者は疲れた様子も見せず、この後行われる懇親会会場へ足を運んでいた。
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