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「つやま和牛」香港輸出で販路、ブランド力拡大へ JA晴れの国岡山2024年1月19日

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岡山県のブランド牛「つやま和牛」の香港への輸出が決まり、12月下旬、津山市で関係者が初めて集い、言葉や思いを交わした。

「つやま和牛」輸出を前に絆を深めた関係者ら「つやま和牛」輸出を前に絆を深めた関係者ら

販路やブランド力などの拡大、価格の低迷する子牛や枝肉の有利販売につなげ、インバウンドによる地元への経済効果などにも期待する。

津山地域で飼育される和牛は三大血統の1つ、「藤良系」のルーツとされ、古くから和牛繁殖が盛んに行われてきた。肉食が禁じられていた時代にも薬として食べられるなど、地域の文化に牛肉が根付いている。

津山の名前を冠したブランド牛を作ろうと、2014年に「つやま和牛」の肥育が始まり、行政やJAが生産者をサポートしながらブランド化や頭数増頭に力を注いできた。

「つやま和牛」は生まれも育ちも津山地域で、地元産小麦のふすまを仕上げ期に飼料として与える。月齢28ヵ月以上(または肥育期間概ね18ヶ月以上)で、肉質等級3以上だけを「つやま和牛」として出荷。現在主に津山地域で消費されている。現在11戸が繁殖から肥育まで一貫して取り組み、年間50~60頭を「つやま和牛」として出荷している。

今回販売などを取り仕切る(株)オー・エヌ・コーポレーションは、「肉は脂っこくなく、さっぱりとしておいしい」と高く評価。「つやま和牛」の歴史や成り立ち、胚乳割合の多い地元産小麦のフスマを給餌するなど、ストーリー性も強みとして生かし、販売力強化に転換していきたいと話し、「つやま和牛や岡山県の農畜産物を世界中に発信していきたい」と展望を語る。

牛をのせたトラックを見送る関係者牛をのせたトラックを見送る関係者

つやま和牛振興協議会生産者部会の大﨏毅部会長は「必要な頭数を出荷できるよう今から方向性を計画し、改革をすすめる準備をしたい」と話している。

今後は試験的な輸出を重ね、課題をすり合わせて将来的に輸出頭数を増やしていくつもりだ。
JAは、飼料高騰や市場価格の低迷など山積する課題解決へ、「増頭や肉質の向上につながるよう、飼育面などでも生産者を下支えしたい」と力を込めて語る。

1月17日には同市で初出荷を祝って出発式を行い、関係者がトラックを見送った。

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