日本農業賞 集団の部大賞 JA会津よつば かすみ草部会、西尾鉢物出荷組合、JA岡山加茂川ぶどう部会2024年1月30日
JA全中は1月29日、第53回日本農業賞の審査結果を発表した。表彰式は3月9日に東京・NHKホールで開かれる。
前回の表彰式の様子
応募件数は個別経営の部で94件、集団組織の部で91件あった。現地調査を含めて審査を行い、1月に最終審査を行った。
【個別経営の部・大賞】◯有限会社川口グリーンセンター(白鳥正文代表取締役)(宮城県栗原市、JA新みやぎ)
主要作目:水稲、花き、米粉、米粉パン、直売。
ふるさとを守りたいという強い郷土愛と使命感で水稲80ha、作業受託6.8haの水稲中心の大規模複合経営。代表と専務の2家族6人を中核に15人を常勤雇用。条件不利地だが地域の担い手との間で協議会を設立し農地の面的集約を図りながら地域の農地の受け皿になっている。米にこだわった多角経営も実践。
◯須藤晃・淳子氏(群馬県前橋市、赤城酪農協)主要作目:酪農
経産牛114頭、育成牛70頭。持続可能な循環型社会を作ろうと耕種農家との連携を10年以上にわたり続け、粗飼料自給率は80%を確保。「HOTEL須藤牧場」をコンセプトに牛が客で従業員はホテルマンとの宣言し牛をもてなしている。農場HACCPの取得、アニマルウェルフェアも重視している。
◯株式会社かまくらや(藤本孝介代表取締役社長)(長野県松本市、JA松本ハイランド、JAあづみ)
主要作目:そば、ジュース用トマト、大豆、小麦、りんご
自転車販売業から新規参入、耕作放棄地を開墾、再生し地域の信頼を得て220haまで拡大。地元企業とそばの契約栽培を行う。そばは二期作で大規模化。高性能機械の導入などで高収量を確保している。県農業大学校や地元の農業高校から新卒者を採用し「サラリーマン農業」を標榜している。
【個別経営の部・特別賞】
◯ぶぅぶぅうぅ農園(中嶋千里)(山梨県韮崎市、JA梨北)
主要作目:養豚・採卵鶏
【個別経営の部・優秀賞】
◯株式会社ベリーズバトン(新井孝一代表取締役)(栃木県真岡市、JAはが野)
主要作目:いちご
◯有限会社春見ライス(春見秀則代表取締役)(岐阜県美濃加茂市、JAめぐみの)
主要作目:水稲・作業受託、ぶどう、野菜、野菜苗
◯株式会社TPF(田中康仁代表取締役)(滋賀県長浜市、JAレーク伊吹)
主要作目:大豆・麦・米・タマネギ
◯古川公彦・みゆき氏(長崎県佐世保市、JAながさき西海)
主要作目:温州みかん、中晩柑
【集団組織の部・大賞】
◯JA会津よつば かすみ草部会(立川幸一部会長)(福島県昭和村、JA会津よつば)
主要作目:宿根かすみそう
4町村の91戸の部会。葉たばこの廃作で作物転換を強いられ夏秋の冷涼気候と標高差を活かした宿根かすみそう産地づくりへ。順調に伸びてきたがブームが去り東日本大震災の影響で生産減に。その後、新規就農者の増加や新品種の登場などで生産本数、販売額はV字回復した。
◯西尾鉢物出荷組合(犬塚和義組合長)(愛知県西尾市、JA西三河)
主要作目:鉢物
家族経営を中心にした80戸の組合。北海道から鹿児島県まで市場に出荷、130品目を香港に輸出している。西尾はなんでも揃う産地を標榜し1980品種約6900アイテムのラインナップで年間390万鉢を出荷している。集荷・輸送を行う運送会社の一元化で運賃格差を解決。
◯JA岡山加茂川ぶどう部会(瀬尾和弘部会長)(岡山県吉備中央町、JA岡山)
主要作目:ぶどう
吉備高原42戸の部会。育成牧場の放牧跡地を中心とした有休農地を岡山ハイブリットメガ団地事業で樹園地整備と新規就農支援で短期間に新たな園芸団地を作り上げた。10年間で部会員数1.6倍、栽培面積2.5倍、販売額6倍と急成長を遂げた。
【集団組織の部・特別賞】
◯こうべ旬菜部会(佐野正和部会長)(兵庫県神戸市、JA兵庫六甲)
主要作目:ブロッコリー、キャベツ、コマツナなど18品目
【集団組織の部・優秀賞】
◯JA上伊那花き部会(酒井弘道部会長)(長野県伊那市、JA上伊那)
主要作目:花き
◯農事組合法人多集落営農組合(大倉康至代表理事)(奈良県田原本町、JAならけん)
主要作目:水稲、小麦、
◯えひめ中央農協温泉地域花木部会(宗光忍部会長)(愛媛県松山市、JAえひめ中央)
主要作目:ユーカリ類、スモークツリー、ティナスなど
◯長崎県央農協小串とまと組合(吉本明徳組合長)(長崎県川棚町、JAながさき県央)
主要作目:トマト
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