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次期参院選へ予備投票を実施 東野氏(北海道)と石井氏(千葉) 全国農政連2024年2月14日

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全国農業者農政運動組織連盟(全国農政連)は2月8日に開いた会議で、来年夏の参院選比例代表推薦候補者を決める予備選挙を行うことを決めた。

同日の選定委員会で届け出順に北海道農協政治連盟が推薦する東野秀樹氏(52)と千葉県農政推進連携が推薦する石井孝昭氏(53)による予備選挙を行うことを決定し、9日には都道府県農政運動組織・JA中央会・全国機関代表者会議で両者は所信表明を行った。

予備投票は2月26日から投票受付を開始、3月6日に開票して推薦候補者を決める。

投票は都道府県農政運動組織の代表者、JA中央会の代表者、JA組合長ら約300名によって行われる。

選出候補は以下の通り(五十音順)。

◯石井孝昭(いしい・たかあき)昭和45年10月29日生まれ(満53歳)。千葉県八街市在住。

法大大学院公共政策研究科公共政策学専攻修士課程卒業。平成19年千葉県農協青年部協議会委員長、22年八街市議会議員当選、29年JA千葉みらい理事、令和5年八街市議会議員5期目当選。

農業経営:露地野菜(トマト、ナス、ピーマン、ジャガイモ、サツマイモ、シイタケ等)、八街市農業研究会副会長。

所信:国政に期待すること、実現したいこと

石井孝昭私は、「このままいけば、日本の農業がなくなってしまうのではないか」という強い危機感を抱いています。そして、そうなった時に、私たち国民は、十分な食料を得ることができるだろうか? 私たちの住む地域はどうなるのか? と危惧しています。農業に携わる者として農業がなくなるという未来、地域が崩壊するという未来にしてはならないし、断じてそれを認めるわけには参りません。

日本の農業をなくさないために、私が守り抜きたいと思うことが二つあります。一つは、「農業者と農地を守る」こと、二つ目は、地域農業を支える「農協組織を守る」ことです。そして、それが、「地域を守る」ひいては、「日本を守る」ことに繋がることであると考えています。

1点目の「農業者と農地を守る」ことについては、次のとおりです。

私は、千葉県農協青年部協議会委員長時代に、全国の盟友とともに全国各地の生産現揚を訪れました。そして、そこで感じたことは、北は北海道、南は沖縄隕まで、それぞれの地域でその地域に適した特色のある農業生産が行われており、それを尊重し、また地域に見合った農業生産者の所得向上に資する農業政策が必要であるということです。また、大規模経営体だけにスポットを当てるのではなく、地域農業を担っている私も含めた中小家族農業に対する手厚い政策がなければならないということです。

しかし、生産の現場は決して容易な状況ではありません。農業者の高齢化、自然災害、有害鳥獣被害。これに加えて、生産資材の高騰。私は、直売所に出荷する生産者の一人として、「このまま農業を続けていいのか?」と自ら問うこともあります。また、酪農家であった先輩は、「電気代や飼料高騰により、牛を手放した。これからどうして生活していこうか」と悲嘆にくれています。中小家族農業者の代表として、こうした生産者の声を国政に届け、政策に反映していくことが、私に与えられた使命だと考えております。

農畜産物の価格については、「安ければいい」という国民の意識を変える必要があります。それと同時に、過度に輸入に頼るのではなく、国民の理解を得ながら、JAグループが推し進める「国消国産」を進めることが食料安全保障において、極めて重要です。

生産者が離農することによって、耕作放棄地が増え、優良な農地が失われています。このことは、有害鳥獣被害の拡大にもつながっています。

農地をどう維持していくかについては、農水省の進める「地域計画」に大きな期待を寄せるところではありますが、農村集落の結集力が脆弱化しているなか、新たな結集軸が必要だと思うところです。

離農者が増え、農地や山林が荒廃すれば、地域は崩壊し、人口減少に拍車がかかることは、火を見るよりも明らかです。そうならないように力を尽くさせて頂きたい。

「農地や山林を守ることがどれだけ、国土の保全に貢献しているのか」をもっと国民にPRすべきであると思います。

2つ目は、「農業協同組合を守る」ことです。
私は、農業を営んでおりますので、JAは身近な存在であり、正組合員でもあります。

そして、2期6年地元JAの非常勤理事を経験しました。理事会への出席によって、JAの運営の理解に努めて参りました。加えて、理事として出席した地区懇談会において、「身近にあるJAは様々な相談ができる」というJAへの評価を組合員の生の声で聞き及んでおります。

また、令和元年の台風被害に対するJAによる迅速な災害復旧への総合的な支援は、総合事業を営む地域の根ざした協同組合だからこそ、実現できたことだと思います。

JAグループヘの批判の火種は、未だ燻っていると側聞しています。現状の総合事業体であるJAの仕組みは、わたしを含めた組合員の望んでいるものであり、その仕組みを変える必要はない、また、変えるべきではないと考えております。

今後、いわれなき、JA批判が生じた場合は、身を挺して抵抗して参ります。

日本の農業を守るためには、地域の農業の大部分を担っている中小家族農業への施策、そして、生産環境に恵まれていない地域への支援策(有害鳥獣対策を含む)を講じることが必要です。そして、農業を守るうえで総合事業と地域のくらしという視点をもった農業協同組合は、日本にとって、欠かすことのできない存在である確信をしております。

結びに
私は、現在、千葉県の県都千葉市に隣接している「八街市」市議会議員を5期14年務めております。周囲の皆様のお陰で、県農協青年部委員長、非常勤ではありますが、地元JAの理事、そして、地方議会議員と様々な経験をさせて頂きました。これらの経験を活かし、国政の場において、地方の声、農業者の声、JAの声を国に届けるという大きな役割を果たせるようご支援をお願い致します。全国各地の皆さんとお会いして、お話をして、私が様々な活動の中で心がけてきた言葉「小さな声を大きな力に」を実現できるよう精進して参る所存です。

◯東野秀樹(ひがしの・ひでき)昭和46年11月25日生まれ。(満52歳)。北海道名寄市在住。

拓殖大北海道短期大卒。平成21年道北なよろ農協理事、29年同農協代表理事組合長。

令和3年北海道厚生農協連理事、5年道北なよろ農協会長理事、ホクレン農協連代表監事(常勤)就任。

農業経営:稲作17.0ha、小麦2.1ha、青果・花き(寒締ホウレンソウ、スイートコーン、サンダーソニア)0.3ha、薬用作物(かのこ草)0.6ha、北海道指導農業士。

私の決意 農業者に寄り添った、まっすぐな政治、まっすぐな農政の確立
「国政に期待すること、実現したいこと」

東野秀樹.jpg私は道北なよろ農業協同組合会長理事、ホクレン農業協同組合連合会代表監事の東野秀樹です。この度の参議院選挙比例代表候補選出にあたり、北海道農協政治連盟の推薦を受け、国政の場に挑戦する決意をいたしました。

私は北海道の北部に位置する名寄市において、北海道への入植5代目として、一年の寒暖差が60度という気象条件のなか家族農業経営を営んでおり、もち米を中心に、小麦や野菜・切り花、生薬を栽培しています。

拓殖大学北海道短期大学を卒業後、親元に就農し、JA合併前の風連町農協青年部長、37歳で合併後のJA道北なよろ理事を経て、43歳で専務理事、45歳から6年間にわたり代表理事組合長を勤めさせていただきました。

昨年6月のJAグループ北海道の役員改選において、ホクレンの代表監事に選任され、現在は地元の名寄を離れ、札幌で常勤役員として勤務をしています。

日本の農業・地域社会を取り巻く環境は大きな転換期を迎えています。超高齢化社会の到来による国内人口の減少や、国際情勢の不安定化、地球温暖化による気候変動、環境間題への関心の高まりのなか、食料・農業・農村基本法が25年ぶりに見直されようとしています。

生産現場においては、農業従事者や農地面積の減少による生産基盤の脆弱化、肥料・飼料・燃油など生産資材の高騰などにより、今なお先が見えない不安が広がっています。私はこれまでの経験を生かし、生産現場の思いを受け止め、全国の農業者・JAグループの声を国政に届けられるよう、努力を惜しまない決意であります。

今、日本の食料を脅かす様々なリスクが顕在化しています。食料が武器化するなど、国民への安定供給が脅かされる中、国際情勢に影響を受けることがないよう、今こそ平時からの食料安全保障の強化が求められています。

食料安全保障の強化に向けて、私は重点的に取り組むべき課題が3つあると考えます。

一点目は生産基盤の維持・強化と再生産可能な農業所得の確保による持続可能な日本農業の確立です。食料自給率の向上を図るため、国内生産の拡大に向けて中山間地域を含めた農地の確保と適正利用が必要です。再生産可能な価格形成の実現や、経営安定対策の拡充・強化に向けて、万全な予算の確保や制度の確立が極めて重要であると考えます。

二点目は、生産基盤の維持・強化に向けた次世代の担い手の確保です。農業を魅力ある産業にすることであり、親の世代が農業の継承に躊躇するような悪循環を断ち切らなければ、我が国の『食と農』に未来はないと考えます。若い農業者が創意工夫を凝らし、農業生産や地域づくりに向けて前向きに挑戦してくれることを、政策面からも応援していかなければなりません。

三点目は、農業・食料に対する国民理解の醸成です。食料安全保障のリスクや食と農の重要性に対する価値を国民・消費者と農業者が共有し、生産から流通・消費までの各段階における理解醸成が今こそ必要と考えます。農業を守ることが国民の命を守ることにつながり、このことこそ食料安全保障の1丁目1番地であると考えます。

私は、JA・ホクレンの役員として、一貫してJA組織の一員として地域農業の振興と地域社会の活性化に一意専心に取り組んできましたが、JAは総合事業体として運営されており、全国それぞれの地域特性に沿って、組合員のみならず地域住民の豊かな暮らしを支える生活インフラとしての役割を果たしていると考えます。

全国的には、1県1JAなどの広域合併が進むなか、豊かな地域社会の実現のためには、支店活動の活性化が重要となります。JAは地域にとって欠かすことのできない組織であり、JAの持つ機能の発揮や組織基盤強化に向けた後押しが必要であります。

「私の決意」
私は就農後、JA青年部活動に取り組み、仲間づくりの大切さや組織活動の重要性を学びました。そしてJAの役員として組合員の所得向上や地元農畜産物の安定供給に努め、地域住民との関わりを通じて農業やJAの応援団づくりに取り組んでまいりました。

これらの経験を生かし、農業者の代表として、国政の場で農家組合員の代弁者としてお役に立ちたいと考えます。

私の決意は農業者に寄り添った、まっすぐな政治、まっすぐな農政の確立です。

私は全国の思いを同じくする農業者と手を携え、消費者・国民の皆様の理解と協力により、「食と農」を未来につなげる取り組みを国政の場において実現すべく、全力を尽くしてまいります。

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