園芸用殺虫剤「フィールドマスト フロアブル」農薬登録を取得 JA全農2024年3月5日
JA全農は3月4日付けで、ジクロロメゾチアズを有効成分とする園芸用殺虫剤「フィールドマストフロアブル」の農薬登録を取得した。
ジクロロメゾチアズは、同会がFMC(旧DuPont)から開発権利を取得し、単独で開発を進めてきた農薬原体。これまで全農は、水稲分野での開発が中心だったが、「フィールドマストフロアブル」は園芸分野ではジェネリック剤以外で初めての新規開発剤となる。
「フィールドマストフロアブル」は、キャベツやハクサイ、ブロッコリーなどアブラナ科作物のコナガに卓効を示す。加えて、アオムシ、ハスモンヨトウ、ハイマダラノメイガなど、他のチョウ目害虫にも優れた効果を示す。また、ダイコン、カブなどアブラナ科根菜類の品質を低下させることで問題となるコウチュウ目のキスジノミハムシに対して高い効果を有することが確認されている。
同剤は、園芸剤として初めての作用機作(IRAC 分類 4E)を有することから、既存の殺虫剤に抵抗性のあるコナガなどの難防除害虫に対しても卓効を示す。ローテーション防除薬剤の一つとして使うことで、既存薬剤に対する抵抗性発達の時期を遅らせることができ、ミツバチに対する安全性が高いことも特長の一つ。
ジクロロメゾチアズは、農業用分野以外にもシロアリに対して高い効果を示すことから、すでに「METAMISALTO/メタミサルト」剤として、ZMクロッププロテクション株式会社を通じ、全農くらし支援部より供給を進めている。
「フィールドマストフロアブル」は、2024年夏秋期に全国の主要産地で展示圃試験を展開。2025年春から、クミアイ化学工業と日本農薬の2社から本格販売の開始を予定している。また、園芸分野でさらに幅広い害虫対策に役立てるよう、ジクロロメゾチアズと他原体との混合剤開発にも取り組む。
農薬の名称:フィールドマストフロアブル(登録番号 第24846号)
有効成分:ジクロロメゾチアズ...18.4
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】モモほ場で「モモ果実赤点病」県内で初めて確認 愛知県2024年12月27日
-
【特殊報】ブドウにシタベニハゴロモ 県内の果樹園地で初めて確認 富山県2024年12月27日
-
【注意報】かぼちゃにアブラムシ類 八重山地域で多発 沖縄県2024年12月27日
-
米輸入めぐるウルグアイ・ラウンド(UR)交渉 過度な秘密主義に閣僚も「恥」 1993年外交文書公開2024年12月27日
-
1月の野菜生育状況 さといも以外の価格 平年を上回る見込み 農水省2024年12月27日
-
(416)「温故知新」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月27日
-
東京23区の12月の消費者物価 生鮮食品の前年同月比は2桁増2024年12月27日
-
JA全農あきたがスマート農業研修会 農機・担い手合同は初2024年12月27日
-
【農協時論】石破新政権へ期待と懸念 地方創生自任し民主的な議論を 今尾和實・協同組合懇話会代表委員2024年12月27日
-
ブランドかんきつ「大将季」登場 銀座三越で「鹿児島の実り」開催 JA全農2024年12月27日
-
「鹿児島県産 和牛とお米のフェア」東京・大阪の飲食店舗で開催 JA全農2024年12月27日
-
【世界の食料・協同組合は今】化石補助金に対する問題意識(1)循環型社会 日本が先導を 農中総研・藤島義之氏2024年12月27日
-
【世界の食料・協同組合は今】化石補助金に対する問題意識(2)化石資源補助削減が急務に 農中総研・藤島義之氏2024年12月27日
-
【人事異動】日本農産工業(2025年4月1日付)2024年12月27日
-
TNFDを始める企業必見 農林中金・農中総研と共同セミナー開催 八千代エンジニヤリング2024年12月27日
-
「産直白書2024年版」刊行 記録的な猛暑で農業の難しさが顕著に 農業総研2024年12月27日
-
農林中金 医療メーカーのニプロとソーシャル・ローン契約 10団体とシンジケート団2024年12月27日
-
協同組合振興研究議員連盟に国会決議を要請 IYC全国実行委員会2024年12月27日
-
2025国際協同組合年全国実行委員会がSNSで情報発信2024年12月27日
-
インターナルカーボンプライシング導入 井関農機2024年12月27日