珠洲市の松原さんに特別表彰式 第48回「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクール2024年3月11日
元旦に発生した能登半島地震で被災し、1月6日の表彰式に出席できなかった受賞者に対して、JA全中は3月8日に東京・大手町のJAビルで特別表彰式を行った。
受賞者の松原さんと両親・兄弟と関係者
JAビルを両親らとともに訪問したのは作文部門で全中会長賞を受賞した石川県珠洲市立直小学校3年の松原大樹さん。2年生のときに近所の人から声をかけられて田植えや稲刈りを体験したことから、3年生になった昨年も田植えを楽しみしていたところ、昨年5年に能登半島地震が起きたという体験を綴った。
田んぼはひび割れ、田植えができなくなり、雑草が伸びていく様子に「つらい気持ち」になったと記し、米作りができる田んぼにもどってほしいと綴った。
その田んぼを今年の元旦に再び地震が襲ったことになる。
表彰式には審査委員長で教育評論家の尾木直樹氏がビデオメッセージを寄せ「作文に感動しました。心からおめでとうと伝えたい。全国が応援しているから、田んぼは必ず復活するよ」と話しかけた。
表彰式では山野徹JA全中会長が表彰状を渡し、「よく来てくれて感謝します。現地を視察し被災した人の気持ちを考えると言葉にならない。一日も早く平穏な日常に戻ることを願ったいます」と話した。
また、JAのとの藤田組合長から花束が贈られ、松原さんは出席者の前で大きな声で作文を音読した。
◯「全国農業協同組合中央会賞」受賞作品
「おいしいお米を食べるために」
石川県珠洲市直小学校3年 松原大樹
ぼくが一年生の春に、近所の人たちが「日植えをするから、いっしょにしない?」とさそってくれた。お兄ちゃんといっしょに手つだいに行った。ぼくは、田んぼに四角い線をつけた。「いっち、にー、さーん」と三人でかけ声をあわせながら、「ころがし」という道具を使って線をつけた。なぜなら、なえを植える人が植えやすいからだ.その線の上にお兄ちゃんたちが一れつになって、なえを植えた。つかれたけど、みんなできょう力すると早かった。
秋に、いねをかった。全部手でかるから、何日にも分けてかった。ぼくは、休みの日は毎回お手つだいに行った。体がかゆくなったけど、染しかったから、お母さんに「今日も行くん?」と言われたけど、「ねこの手もかりたいほどだ」と聞いていたから、毎回よろこばれてうれしかった。もうちょっとで食べられるからがんばろう! かったいねは、さおにほした。台風が米た時に全部たおれて、とても心ぱいだったけど、ぶじお米になった。
三年生になって、もうすぐ田うえだよ!と近所の人が田植えをする日を教えてくれて、楽しみにしていた。それなのに、五月五日に地しんがおきた。地しんで田んぼはひびわれ、水がたまらなくなり、出来なくなった。なえを植えていなくても、草は太陽に当たり、雨にぬれてぐんぐん育つ(人問と日じだ。ぼくも食べて育っている)だから、のう家の人たちは田んぼのまわりの草もぬいている。今、その田んぼは草がのびまくって、きょ年、いねが実ったとは思えないくらいあれている。人の手がくわわらないとこんなひどいじょうたいになるのかと、毎日通るたびに、つらい気持ちになってしまう。四年生になった時には、米づくりができる田んぼにもどってほしい。草をぬいたり、たがやしたり、ぼくに出来る事があるなら、てつだうから。
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