愛知県豊川市音羽地区の持続可能な営農へ 農山漁村発イノベーション推進事業を活用 JAひまわり2024年7月30日
豊川市とJAひまわりなどで構成される豊川市農政企画協議会は6月22日、JAひまわり音羽支店で農山漁村発イノベーション推進事業にかかる活動計画の策定会議を開き、関係者ら28人が参加した。今年度、同事業が採択されたのは愛知県では豊川市のみ。3か年で他県他市からの人の流れをつくり、関係人口増加などを目標とし、8月3日に第1回目のワークショップを開催する。
策定会議の様子
農山漁村発イノベーションは、農林水産物や農林水産業に関わる多様な地域資源を活用し、付加価値を創出することにより、農村漁村における所得と雇用機会の確保を図る取り組み。
豊川市は愛知県南東部に位置し、温暖で日照量が多く、水稲のほか、施設野菜や花きの生産が盛んで、耕地面積は約3200ヘクタール、農業産出額は151億円(2021年)。今回の事業実施地域である「音羽地区」は、豊川市の北西部に位置し、三方を山に囲まれた中山間地域で、主食用米の生産が盛ん。減農薬のブランド米である「音羽米」を組織的に栽培している。
音羽米は、安心な米作りを望む地元の主婦グループの意見から作られ、生産者と消費者が一体となって米作りを行っている。一昨年には、中山間地域ルネッサンス事業を活用し、生産者や消費者をはじめとした地域の人々が音羽の魅力や活性化方策を協議した。
目標値
取り組みでは、"『来て』『見て』『食べて』特別な体験ができる魅力あふれる音羽米のまち"をのキャッチコピーに、3か年で他県他市からの人の流れを作り関係人口の増加を目指す。具体的には、地域資源の「音羽米」を軸に、事業部門、観光資源開発部門、商品開発部門の3部門に分かれて具体的な取組方策を検討・実践する。
1年目のスケジュール(キックオフ時の予定)
事業部門は、再生可能エネルギーを整備。太陽光を活用した再生可能エネルギーを用いることで、環境負荷低減の取り組みや地域が一体となった地域内循環の強化を図り、安全安心で環境に配慮した農作物である「音羽米」の価値向上に繋げる。
観光資源開発部門では、「音羽米」をはじめとする地域の観光資源を発掘し、観光プランを開発。また、豊川市音羽地区の強みである音羽米栽培の歴史やこれまでの地域一帯の取り組みなど音羽米栽培の背景を伝えるための動画コンテンツなどを製作する。さらに、商品開発部門では、安全安心や環境への配慮、地域内循環など「音羽米」のイメージをコンセプトに地域住民と一緒に加工品の開発を進める。
8月3日に行われるワークショップにおいても、地域住民、消費者、JA、農業改良普及員、関係団体らが一緒になって意見を出し合う。また、11月30日には、第1回目の交流促進イベントの開催を予定している。
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